ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

フランス

『理想の父にはなれないけれど』じゃんぽ~る西 KADOKAWA 感想

あらすじ・概要 フランス人の妻と結婚し、2児の父として暮らしている著者。その生活を漫画にし、発信している。子育てのおもしろおかしいところや、コロナ禍で大変だったこと、きょうだい間の仲の良さなどを語る。 子育ての面白さと大変さと フランス人の妻…

『モンプチ 嫁はフランス人』じゃんぽ~る西 祥伝社 全3巻 感想 フランスと日本の文化差と子育て

あらすじ・概要 フランスで暮らしていた著者は、日本に戻ってからフランス人記者の女性と結婚した。子どもも生まれ、家にいることの多い著者は子どもの世話を引き受けることとなる。フランスと日本の違いや、夫婦生活の事情、子育ての喜びや苦労などを描くコ…

『フランス語っぽい日々』じゃんぽ~る西・カリン西村 白水社

あらすじ・概要 日本人漫画家とフランス人記者の夫婦は、今は日本で暮らしている。ふたりはフランスと日本の異文化を交互にエッセイに書く。文化的なすれ違い、子どものバイリンガル教育のこと、時事ニュースのことなど、フランスを知ることができる一冊。 …

『じいちゃんが語るワインの話 ブドウの年代記』フレッド・ベルナール エクスナレッジ 感想

あらすじ・概要 絵の仕事をしている著者は、ワインを作る一家に生まれ育った。長年ワインを作り続けていた祖父を中心に、田舎の人々の生活を振り返る。フランス人によるコミックエッセイ。 日本では想像のつかないフランスの田舎の話 フランス人によるコミッ…

『30日間世界一周!』水谷さるころ イースト・プレス 全3巻 感想 ビジネスとしての旅行

あらすじ・概要 イラストレーターの水谷さるころは、テレビの企画のために世界一周をすることになる。大量の航空券を使いながら、世界中のあらゆるところを旅する。インド、フランス、エジプト、など。旅をするうちに著者と他ふたりの関係も変化し、けんかを…

『フランス史10講』柴田三千雄 岩波新書 感想 フランスの権力構造の変化をたどる

あらすじ・概要 ヨーロッパの中央に位置するフランス。そこは権力をめぐるかけひきが渦巻く場所だった。ドイツやイギリスなど近い国との関係とともに、フランスの権力構造の変化や、絶対王政、共和制ののなりたちを語る。 フランスにおける権力交代を知る や…

『フランス人の私が日本のアニメで育ったらこうなった』エルザ・ブランツ DU BOOKS 感想

あらすじ・概要 子どもの頃日本のアニメにハマッた著者は、日本のアニメを真似してごっこ遊びをしたり、グッズを集めたり。やがて成長して漫画を描き、家庭を持ったあとも、そのオタクっぷりは衰えず……。フランス人漫画家のエッセイ。 フランス人オタクのア…

『パリ愛してるぜ~』じゃんぽ~る西 飛鳥新社 感想 下品で笑える多様性の最前線

あらすじ・概要 フランスの漫画バンド・デシネにあこがれてフランスに渡った著者。そこにはアシスタントの仕事はなく、日本食スーパーで働き生計を立てることとなる。フランスに暮らす移民たちや、フランスで過ごす日本人たち、日本とは違う文化のことなどを…

『つつがない生活』INA トーチコミックス 感想 気弱で優しい男性から見た世界の残酷さ

あらすじ・概要 自営業でバンドマンな著者は、同じくフリーランスの妻の仕事の手伝いをしながら暮らしている。楽ではない日々だが、妻と妻の妹と家族として愛し合っている。日本での日々のこと、アメリカのイベントに参加した時のこと、新婚旅行のフランスで…

『旅のらくが記ヨーロッパ ピカソ美術館めぐり』まえだなをこ KDP 感想

あらすじ・概要 旅好きの著者、まえだなをこはヨーロッパに旅立つ。ゲストハウスや友人の家を転々として、ヨーロッパを横断していく。目的は、ピカソ関連の美術館を巡る人、旅先で出会った人々、おいしい食べ物を紹介しながら各地でピカソの絵を見る。 貧乏…

『ヨーロッパたびごはん』ながらりょうこ コミックエッセイの森 感想

あらすじ・概要 ドイツ、ベルリン在住の著者夫婦は、ヨーロッパを旅しながらその土地のおいしいものを食べる。パンやお菓子、屋台グルメ、豪華な朝食など、食事からその国の文かが見えてくる。かわいくて美麗な食べ物エッセイ。 絵柄がかわいくてかっこいい …

動物たちの裁判ノベルアドベンチャー『鳥類弁護士の事件簿』をプレイした感想

あらすじ・概要 弁護士、ファルコンと助手のスパロウソンは動物たちの弁護を頼まれ、事件を調べていくことになる。時はフランス革命の時代、第二共和政を目指す団体の暗躍もある。ファルコンとスパロウソンはパリの闇を暴くことができるのか。 フランス革命…

『イスラームからヨーロッパをみる 社会の深層で何が起きているのか』内藤正典 岩波新書 感想

あらすじ・概要 今、ヨーロッパでイスラーム教徒排斥の渦が巻き起こっている。ヨーロッパはなぜイスラームとの共生に失敗したか、イスラーム教徒の出身国では何が起こっているのか。ヨーロッパに偏った報道を批判しつつ、ヨーロッパとの軋轢を目の前にしたイ…

【フランス国民を魅了した英雄の栄光と挫折】池田理代子『皇帝ナポレオン』感想

あらすじ・概要 革命後のフランス。王政を倒したのはいいものの、権力を狙う人々の思惑が錯綜し、政治は混乱していた。そんな中、軍人ナポレオンが現れる。彼は圧倒的なカリスマ性と、指揮の才能によって、権力の階段を駆け上がる。 人々を魅了した天才の転…

【ジョジョを怪奇映画へ換骨奪胎】『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

あらすじ・概要 漫画家、岸辺露伴は漫画の取材でオークションに行き、そこで真っ黒な絵を買い求める。露伴は、初恋の人、七瀬に「この世で最も黒い絵」について説明されたことを思い出す。フランス、ルーヴルに向かった露伴は、キュレーターの助けを借りてそ…

【普通ではない人間が搾取から逃れる結末】ディズニーアニメ『ノートルダムの鐘』

あらすじ・概要 醜い外見に生まれついたカジモドは、ノートルダムの鐘つき男として人と接せず暮らしていた。しかしジプシーの女性、エスメラルダと出会い、恋心を抱いたことから少しずつ変わっていく。同時に、カジモドの保護者であるフロロー判事は、エスメ…

海外マラソンに参加したけど完走できず、リベンジを誓う仲間たち―たかぎなおこ『海外マラソンRunRun旅』

あらすじ・概要 マラソンが趣味のたかぎなおこは、友人たちとともにワインが飲めるフランスのマラソン大会に参加することに。しかし猛暑や準備不足がたたって完走できずじまい。リベンジを誓った仲間たちは、ふたたび海外マラソンに参加し完走しようと、日々…

フランスの三兄妹が迷惑かけたりかけられたり―『ローラとふたりの兄』

パネルに顔が反射しないようにしたら写真が変な角度になってしまいました。 あらすじ・概要 月初めの木曜日には両親の墓の前に集合する習慣のある、ローラとふたりの兄。ピエールは三回目のブノワの結婚式で、新婦の名前を忘れるという失態を犯してしまう。…

大統領に仕えた女性料理人の栄光と挫折―『大統領の料理人』

あらすじ・概要 田舎でレストランをしていたオルタンスがスカウトされたのはフランスのエリゼ宮。彼女はそこで大統領のために食事を作ることになった。女性でありよそ者であるオルタンスは、すでにいる料理人たちに薄遇される。オルタンスは大統領と信頼関係…

脚本が男に都合良すぎるだろ―『シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』

あらすじ・概要 高級料理店のシェフのアレクサンドルは、マンネリに陥っており、店のオーナーから「星を取らなければ出て行ってもらう」と言われていた。一方天才的な舌を持つジャッキーは、その一言多い性格で仕事を首になり、新しい仕事を探していた。ふた…

病を克服した著者がヨーロッパで「祈り」の旅―赤池キョウコ『ヨーロッパスピリチュアル街道を行く!』

今日の更新は、赤池キョウコ『ヨーロッパスピリチュアル街道を行く!』です。 あらすじ・概要 ロンドンに住む著者は、大病をしたことをきっかけに「祈り」について興味を持つようになる。聖水の街、ルルドや癒しの奇跡の伝説を持つ教会を巡り、ケルトの伝説…

ラストが中途半端だが作画は一級品―惣領冬美『マリー・アントワネット』

今日の更新は、惣領冬美『マリー・アントワネット』です。 あらすじ・概要 オーストリアの女帝マリア・テレジアの娘、アントワネットはフランスのブルボン王家に嫁ぐことになる。その国王は口下手で会話が続かず、ヴェルサイユ宮殿はしきたりばかりで疲れて…

理知的な女性が自ら行動し誰かを愛する―『美女と野獣』(ディズニー実写版)

今日の更新は、『美女と野獣』です。 金曜ロードショーで見ました。 あらすじ 本好きで、頭のいい女性ベル。彼女の父親が森の奥の城からバラを盗み、城の主人である野獣から監禁されてしまう。ベルは父親の身代わりになり、城に滞在する。ベルは白で暮らすう…

病理家庭の美しい地獄―萩尾望都『恐るべき子どもたち』

今日の更新は、萩尾望都『恐るべき子どもたち』です。 あらすじ 萩尾望都がフランス文学をコミカライズ。少年ポールはダルジュロスに雪玉をぶつけられたことをきっかけに寝付いてしまう。姉のエリザベートは彼を世話することになるが……。

「政教分離」は弾圧か自由か―伊達聖伸『ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま』感想

今日の更新は、『ライシテから読む現代フランス』です。 一度読んでみたかった新書です。 書籍概要 国家の宗教的中立性を示す、フランスのライシテ。信仰の自由を保証する一方で、「ヴェール事件」などのムスリムの髪を隠すかっこうを否定することもある。ラ…

気難しい老女の人生の斜陽―『クロワッサンで朝食を』感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『クロワッサンで朝食を』です。 このビジュアル、微妙にテーマとは違いますね。あまり明るい作品ではないので。 あらすじ 母を亡くし、エストニアからパリにやってきたアンヌ。彼女は同じエストニア人である老女、フリーダの家政婦をすること…

短い文章で動物を描いたシンプルな本 ジュール・ルナール『博物誌』感想

このレビューを読んで気になった本です。 huyukiitoichi.hatenadiary.jp 書籍概要 牛や豚、昆虫、鳥……田舎にいるさまざまな動物を、著者は短い文章で描き出していく。日常の中の自然を見つめる日記文学。

双子が戦争の中の街で悪行を行う アゴタ・クリストフ『悪童日記』感想

あらすじ 母親によって祖母に預けられた双子。おりしも国は戦争の真っただ中だった。彼らは生き延びるため、さまざまな訓練を積む。貧困と搾取と暴力のはてに、双子が選んだ結末とは……。

機能不全家族でどうにもならない悲劇が起こる ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』感想

光文社古典新訳文庫が個人的マイブームです。本当に読みやすいですね。 あらすじ 学校で、雪玉によって負傷したポールは、友人のジェラールによって部屋に運ばれる。そこには姉エリザベートとの閉じた世界があった。歪んだ関係の姉弟と、それにかかわった少…

財力を感じる豪華な演出 劇団四季『オペラ座の怪人』京都公演感想

オペラ座の怪人を見に行きました。 なぜか最近Amazonリンクの貼り付けがうまくいかないので、表示されてなかったらすみません。 あらすじ パリのオペラ座で、謎の声に歌を教わるクリスティーヌ。彼女はプリマドンナカルロッタの代役を務め、一躍有名になる。…