親からの借り物。
うちはわりとリベラルというか、どちらかというと左寄りの家だと思うんだけど、佐藤優の本は飛び交っています。
あらすじ
技師と専業主婦の間に生まれた男の子、佐藤優。彼は教育熱心な両親に後押しされ、地元の塾に通い始めた。そこには、個性豊かな教師陣がいた。やがて、経営の方針によって塾の先生が分裂し……。
ジェネレーションギャップを感じる
本題とは関係ないんですけれど、びっくりしたのが、子どもの教育に惜しみなくお金をかけ、旅行費やプレゼントを折々のさいに送りながら「裕福ではない」と言ってしまうことですね。
半分くらいは謙遜なのかもしれませんが、そんなに学歴もない人が、ここまで支払える「時代」に驚きました。
たぶん私の世代からすると、佐藤優の両親は裕福な部類に入ると思います。
そういうジェネレーションギャップにまず愕然としました。別に誰が悪いわけでもないですけれど。
こういう感覚、上の世代にはいまいちわかってもらえない気がします。
先生たちの名言録
佐藤優が通っていた先生たちの言葉が面白かったです。
「どういう形でもいいから、自分の生活を担保できるような実務的知識も大学生のときにつけておくことが重要だ。これはいわゆる立身出世ということではない。自分の生活基盤を整えることができないと好きなことができない」
(P154~P155)
こんな感じの名言がぽんぽん出てきます。
前述した言葉は、大学に入る前に聞いておきたかったなあと思います。結構好き勝手に勉強してて、楽しくはあったけれど、実際的な仕事にはあんまり役に立っていないので。
そしてこんなに人の言葉を覚えている著者はすごいなと思います。あくまで本だから、多少は演出や思い間違いが入っていると思いますが。
まとめ
頭を使う本でしたが、その分読みごたえがあって面白かったです。
著者はいい先生に出会う機会がたくさんあって、うらやましいです。