ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

教育

『<超・多国籍学校>は今日もにぎやか! 多文化共生って何だろう』菊池聡 岩波ジュニア新書 感想

あらすじ・概要 横浜市には、外国の人、あるいは外国にルーツのある人々が暮らす団地がある。そこにある小学校もまた、外国籍の子どもや親が外国籍の子どもたちを受け入れている。多様な文化を持つ人々を受け入れ、一緒に暮らしていくための、小学校の取り組…

山本おさむ『わが指のオーケストラ』秋田書店 感想

あらすじ・概要 音楽家になりたかったが家庭の事情で諦めなければならなかった高橋潔。彼はろう学校に就職し、そこでろうの子どもたちが手話を覚え、社会を学んでいく姿に感動する。しかし口話法という、ろうの子どもたちに無理に聴者の言葉を教える教育法が…

【「できない」発達障害の子どもたちをどう支えどう共存していくか】河原ノリエ『「ややこしい子」とともに生きる―特別支援教育を問う』

あらすじ・概要 じっとしていられない、読み書きや計算が極端にできない、友達付き合いがうまくいかない……。さまざまな問題を抱える発達障害の子どもたち。本人も周囲も、幸せになるにはどうすればいいのか。発達障害を持つ子を育てた著者が語る、「ややこし…

【災害を経験した子どもたちの心を守り育てる】冨永良喜『大災害と子どもの心 どう向き合い支えるか』

あらすじ・概要 3.11を始めとする、災害は子どもの心に何をもたらしたのか。被災地に心のケア要員として向かった人々の視点で、トラウマや親しい人の死の受容について考える。傷ついた子どもたちの具体的なケアの内容とは。 安易な気持ちでアンケートを取ら…

『第四次産業革命と教育の未来 ポストコロナ時代のICT教育』を読んで労働がしたくなくなった件

最近KindleUnlimitedに岩波書店の本が追加されているので、立て続けに読んでいます。どれも面白いのだけど、この本を読んで「そうか……教育の未来のためにがんばらなければ……」と思う前に「うわ~労働したくない!!!」という気持ちになってしまいました。 …

「頑張れない」「我慢ができない」子どもたちをどう助けるか―宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』

あらすじ・概要 少年院の子どもたちに児童精神科医として携わった著者は、そこで反省できない、努力できない子どもたちに出会う。どうやら彼らはそもそも認知能力や知的能力が低く、自分をコントロールすることが苦手らしい。少年たちを社会に戻すために何が…

障害者のある子どもたちの成長し発達する権利を守るにはどうすればいいか―茂木俊彦『障害児教育を考える』

あらすじ・概要 体のどこかが悪い、知的に遅れがある、発達に遅れがある……。さまざまな面から子どもたちを教育から遠ざける「障害」。障害のある子どもたちにも教育に参加してもらい、成長する権利を保障するためにはどうすればいいのか。障害者教育の現場の…

自閉っ子の親が専門家の協力を得て「できること」を増やしてあげることに挑戦―たなかれもん『自閉っ子サンちゃんのライフスキルトレーニング:ハイタッチから広がるコミュニケーションの世界』

あらすじ・概要 自閉スペクトラム症のサンちゃんとその家族。サンちゃんの強いこだわりやわがままに家族が振り回され、主導権を握られてしまっていた。専門家の協力を得て、サンちゃんが「できること」を増やし、人とのコミュニケーションを取れるようにする…

パブリックスクールの成り立ちとイギリス文化に与えた影響―新井潤美『パブリック・スクール―イギリス的紳士・淑女のつくられかた』

あらすじ・概要 イギリスにおける名門寄宿学校、パブリック・スクール。何度もフィクションの題材にされてきたそれは、どのようにイギリス文化に影響を与えたのか。パブリック・スクールの始まりと発展をなぞり、現代のパブリック・スクール事情についても語…

共学校の青春群像劇っぽいのに男が反逆して男がまとめてる―『鈴木先生』

あらすじ・概要 中学校教師、鈴木の勤める学校で生徒会選挙が行われようとしていた。出馬する生徒たちも決まり、各々準備していたところ、突然ひとりの生徒が出馬を表明する。今まで生徒会に興味を示さなかった彼は、どのような思惑で生徒会選挙の演説に挑む…

感染症医、性教育を語る―岩田健太郎『感染症医が教える性の話』

今日の更新は岩田健太郎『感染症医が教える性の話』です。 あらすじ・概要 感染症医である著者は、性感染症を通して性教育に関わっている。性教育は何をすべきで何をすべきでないのか、性を学ぶことはどんな意味があるのか、医師の視点から語る。そして著者…

「crystal-z Sai no Kawara」を聞いて眠れなくなった話

crystal-z Sai no Kawara 「crystal-z Sai no Kawara」というラップ動画を見ました。 まずは何も読まずこの動画を見てほしい。 見ました? 見ましたよね? 絶対最後まで見てからスクロールしてください。 この作品は、序盤ではバンドマンが医学の道を志し、…

バスケットボールコーチが弱小バスケ部に生き方を教える―『コーチ・カーター』

今日の更新は、映画『コーチ・カーター』です。 あらすじ・概要 ハイスクールの弱小バスケ部にやってきたコーチ・カーター。彼はやる気のない部員たちに契約書を突き付ける。これさえ守れば、チームを勝利させてやると。彼のスパルタ練習によって、チームは…

知の巨人が少年時代に出会った先生たちの言葉 佐藤優『先生と私』感想

親からの借り物。 うちはわりとリベラルというか、どちらかというと左寄りの家だと思うんだけど、佐藤優の本は飛び交っています。 あらすじ 技師と専業主婦の間に生まれた男の子、佐藤優。彼は教育熱心な両親に後押しされ、地元の塾に通い始めた。そこには、…

技術の革新によってさまざまな展開をする教育ビジネス 川上清市『教育とビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本[第2版]』感想

書籍概要 学びを与える教育産業。予備校業界の再編、教育分野におけるITの活用、社会人やシニア向けの教育など、その動向は変化しつつある。教育業界の現状と今後の展望を解説する就活者向けの業界研究本。

クラスメイトは外国人だらけ、すでに多文化社会ここにあり あらた真琴『もっと! となりの席は外国人』感想

よく見たら二巻目だったようです。エッセイコミックではよくやってしまいます。 でも前巻を読まなくてもだいたいわかる内容でした。 あらすじ 外国人の多い地域で教師として働いていた著者。多国籍なクラスをまとめるのには苦労が多いようで……。 異文化が身…

意識することで日本語は輝きだす 大野晋『日本語練習帳』感想

文章がうまくなりたいのでいろいろ調べるシリーズ。今回は文章についての記事で紹介されていた一冊。 書籍概要 「は」と「が」はどう違うのか。正しい要約の書き方とは? 日本語学者の著者が、文法や単語の使い方を通して「読み書き」を教えます。文章を分解…

突撃となりの宗教教育 藤原聖子『世界の教科書でよむ<宗教>』感想

ちくまプリマー新書は中高生向けの新書レーベルなのですが、なかなか侮れないです。 書籍概要 高校の倫理教科書の編集に携わっている著者が、各国の宗教教育の教科書を集め、比較します。その国で「宗教」とはどのように学ばれているかを通して、日本におけ…

大切なことはすべて暗殺が教えてくれた 松井優征『暗殺教室』全巻読んだ感想

『暗殺教室』をコミックレンタルでぽちぽちと読んでいました。 ようやく完結まで読んだのでその感想です。 暗殺教室 コミック 全21巻完結セット (ジャンプコミックス) 作者: 松井優征 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/07/04 メディア: コミック この商…