ブックワームのひとりごと

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那須与一の霊に憑りつかれて弓道部へ 末羽瑛『キュードー・ライフ!』感想

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キュードー・ライフ! (メディアワークス文庫)

 

あらすじ

ひょんなことから那須与一の霊に憑りつかれた良治。彼はひとりきりで弓道部の活動をしていた鹿目梓に一目ぼれし、弓道部に入部する。良治はどんどん弓道の楽しさにのめり込んでいき……。

 

 熱い弓道スポコン小説

『Let it BEE!』よりも筋がシンプルになり、登場人物も減って読みやすくなった感じがしました。『Let it BEE!』のワイワイした感じもそれはそれで好きでしたが。

この作品は何より弓道シーンが熱くてよかったです。怖いくらいに集中して、ひとつひとつの矢に心を込める過程がきっちり描かれていて面白かったです。

弓道は未経験だからリアリティがあるかはわからないんですが、次に弓道の試合を見たら見る目が変わりそうな気がします。

女の子目当てで入部したのに、だんだん恋愛関係なくなっていくのも面白かったです。本末転倒してるけど、スポ根ものなのでこれはこれでありだと思います。

 

師匠との出会いと別れ

過去の偉人に憑りつかれ、教えを受けるというストーリーは王道そのもの。その王道を外さないまま進んでいきます。

それでいて、那須与一と主人公良治の師弟関係がきっちり描かれていたので、話の展開が読めても楽しく読むことができました。

お互いが目標を達成したラストは、うれしいと同時にしんみりして、読み終えるのが惜しかったです。もう少しふたりのやりとりを見ていたかったですが、ここで幕引きをするのが一番なのでしょう。

ラストがラストなので、続きを書けるのか微妙なところではありますが、あれば読んでみたいです。

 

まとめ

熱くなれて、ちょっとしんみりして、読んでいて楽しかったです。買って良かったです。

続きがあれば読んでみたいですね。

キュードー・ライフ! (メディアワークス文庫)

キュードー・ライフ! (メディアワークス文庫)

 

 

『Let it BEE』もよろしく!

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