まとめを書いているときは、新しくレビューを書ける本がないときです。
今日のまとめはアンソロジー。アンソロジーって結構好きで読むんですが、編集のあざやかさに感動するのはあんまりない気がします。収録作品が好きというのはあるんですが。
その中でテーマや編集が面白かったアンソロジーを選びました。
『女がそれを食べるとき』楊逸編 幻冬舎文庫
女性作家による「食」にまつわる小説のアンソロジー。
食べ物への姿勢や舞台装置としての扱いの多様性が面白かったです。
個人的に好きなのはたこやきの話とオムライスの話。生活感がある話に魅力を感じるんですね……。
『不思議の扉シリーズ』大森望編 角川文庫
ティーン向けの「少し不思議」なSF・ファンタジー作品を集めたアンソロジー。
難しい内容のものがほとんどないので、若い人だけでなく、SF初心者にもおすすめです。
最後にある、編者の解説もSFの愛が伝わってきて熱いです。どんどん読みたい本が増えていく魔法の本。

- 作者: 大森望
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『ホラー短編集シリーズ』金原瑞人編 岩波少年文庫
英語翻訳者金原瑞人が選んだ米英のホラー小説を、子供向けに翻訳したもの。
易しい言葉を使ってはいますが、純文学から最近のものまでバリエーションに富むセレクションで大人でも楽しめます。
編者の引き出しの多さが素晴らしいシリーズです。
いつの間にか三巻が出ていたので読まなければ……。
『極上掌編小説』角川書店
数ページの小説、掌編アンソロジー。短い文章でいかに話をまとめ上げるかが問われる、なかなか難しいテーマです。
一冊で大量の作家にチャレンジできるのも好き。
真っ赤な表紙に箔押しの装丁もかっこいいです。
『文豪怪談実話』東雅夫編 ちくま文庫
文豪たちが幽霊に出会ったエッセイをまとめたアンソロジー。
正直そこまで怖くはないんですが、幽霊に対してわたわたする文豪たちが面白くてもっと読みたくなってきます。
昔の人もオカルトなことが好きだったんだなあと思える本です。
まとめ
アンソロジーの面白さは「ぼくのかんがえたさいきょうの作品ラインナップ」が見れるところかもしれません。
だから編者の愛がいっぱい見えるほうが面白く読めますね。
そんな感じのアンソロジーが増えてくれればいいなあ。
こちらもどうぞ。
家族小説のおすすめです。