一応前は朝日新聞をとっていたのに、連載しているときはろくに読んでいなかったのはもったいなかったなと思います。
書籍概要
作家沢木耕太郎が、さまざまな映画についてその内容、魅力について語る映画エッセイ。一作品3ページほどの分量で、「映画館に行きたくなる」文章を描き出す。
傑作でもべた褒めしない、けれど見たくなる
この映画エッセイの面白いところは、著者が傑作だと思っている作品でもべた褒めはしないことです。
作品へのまなざしに距離があり、文章は淡々としています。しかし、読み終わるとその作品が見たくなっています。
文の一つ一つは特別なことを言っているわけではないのですが、全体を読むと映画の魅力が深く伝わってきます。映画をきっちりと観察し、良いところを丁寧に説明するところが素晴らしいです。
レビューブログを書いている私には身につまされます。こんなシンプルで読みやすい文章3ページで、レンタルビデオショップに走って借りに行きたくなるとは……。
見たい映画はメモっておこうと思います。
個人的に気になる映画は
一番見たいと感じたのは『女の子ものがたり』ですね。西原理恵子の作品は好きなんですが、映画は実写化に不安があって見れていなかったのです。このエッセイを読んでみてみたくなりました。
『純喫茶磯辺』も気になります。とにかくあらすじが不思議です。どんな雰囲気の作品なのか見てみたいですね。
『極道めし』も単純な飯テロ映画ではないようで面白そうです。登場人物が語ることによって展開する作品は好きです。
と、見たいものを選んで行ったら邦画ばかりになってしまったことに気づきました。最近邦画づいているから仕方がなかった。
機会があったらこの辺りの映画を見ていこうと思います。
まとめ
文章の巧みさ、「見たい」と思える説明のしかたは、レビューブログを書いている身としてうらやましさ、あこがれを感じます。
映画エッセイはもう一冊あるようで、そっちも読んでみたいです。