ブックワームのひとりごと

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現代人にも共感できる世知辛いロマンス―オースティン『高慢と偏見(下)』(光文社古典新訳文庫)感想

高慢と偏見〈下〉 (光文社古典新訳文庫)

今日の更新は、オースティン『高慢と偏見(下)』です。

パソコンのキーボードがぶっ壊れたため、しばらくブログが書けませんでした。なんとか毎日更新を崩さずに済みました。

上巻の感想はこちら。

honkuimusi.hatenablog.com

 

 

あらすじ

ダーシーの告白を拒んだエリザベスだったが、彼の正しい過去を知って自分の偏見に愕然とする。一方でエリザベスの末の妹が駆け落ちし、ベネット一家は大騒ぎになる。『高慢と偏見』から始まった恋の行方は……

 

いや~面白かったです。人間関係が頭に入ってきてからはすいすい読めました。

人物把握に自信がない人は、ウィキペディアに関係図が載っているので確認してから読むといいかもしれません(ネタバレもまるっと載っているので注意)

高慢と偏見 - Wikipedia

 

いい人も何かしら問題を抱えていて、聖人君主ではない。ドタバタしつつ、一定のリアリティを持たせているのはそこだよなと思います。

特に末の妹リディアとウィッカムの駆け落ち事件は、他人事だから笑っていられるけれど結構生々しかったです。一定の割合でこういう考えなしの人っているんですよね……。なんだかんだで見捨てることはない周囲の人は優しいですね。メンツ的なものもあるでしょうが。

「そんな家族とっとと見限ってしまえば?」と思うようなシーンが続々出てきますが、「家」というものを離れて生きられない時代を描いているのも事実。私、やろうと思えば家を捨てられる時代に生きられて本当に良かったです!

 

マイナスからスタートして、すれ違いを重ね、最後には丸く収まるというのは、ロマンス小説としては王道。しかし、甘いだけではない現実も提示して終わるのが誠実だと思いました。

登場人物が多いし翻訳だし、読みやすくはないんですが、時代を超えて共感したり、学んだりできる作品だと思いました。

読むのにはちょっと時間がかかりますが、いろいろな人にチャレンジしてみてほしいです。

 

まとめ

すごく面白かったです。昔の作品なのに、今と似たような悩みがあって、興味深かったです。いろんな人に読まれてほしいですね。

次は『高慢と偏見とゾンビ』を見る予定です。

高慢と偏見〈下〉 (光文社古典新訳文庫)

高慢と偏見〈下〉 (光文社古典新訳文庫)