ブックワームのひとりごと

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小説家、三崎で魚を食べて暮らす―いしいしんじ『三崎日和 いしいしんじのごはん日記2』

三崎日和―いしいしんじのごはん日記〈2〉 (新潮文庫)

今日の更新は、いしいしんじ『三崎日和 いしいしんじごはん日記2』です。

 

あらすじ・書籍概要

三崎で暮らす小説家のいしいしんじ。彼はおいしい魚を食べながら、小説を書いたり、コーラスの練習をしたり、別の町に出かけたりする。web日記を文庫本にした日記エッセイ集。

 

生活に根差している文章がいい

ゆるくて劇的な展開はないんだけれども、ところどころ言い回しが粋で飽きさせません。

特に好きなのは「まぼろしのねこ」という概念です。おいしい魚を食べたときに、いしいしんじの周りに「まぼろしのねこ」が現れ、大興奮したり大騒ぎします。

要するにおいしさを強調する比喩表現なのだけれど、猫たちが空中から現れてにゃーにゃー言っている光景を想像してしまうので楽しいです。

ごはん日記と言いつつごはんに関する記述はそこまで多くありません。だけど「まぼろしのねこ」をはじめとする描写が短文でも印象的なんですよね。だからお腹がすいてきます。

一方たまーにきつい一文があるのも、ある意味アクセントがあっていいです。普段素直に人をほめる文章が続くからこそ、こういうこと言っても許されるんでしょうね。

 

普段こういう単なる日記は読まないのだけれど、久しぶりに読むと面白かったです。難しい話ばかりしないで生活の話もきちんとしなければな、という気分になります。

著者の文章はのんびりしていてファンタジック。それでいて、生活に根差している堅実さも感じます。だから大きな出来事が起こらなくても癒されるのだと思います。

ただ本当に劇的なことが起こらないので、感想が書きにくい作品でもあります。本当に好きなんだけれどね。

 

ただ内容がゆるい割に意外と読むのに時間がかかります。改行が少なく、文字がぎっちりつまっていて内容が多いです。

 

まとめ

久しぶりに読んだけれど面白かったです! やっぱり著者の文章は好きですね。

また小説も読みたいです。

三崎日和―いしいしんじのごはん日記〈2〉 (新潮文庫)

三崎日和―いしいしんじのごはん日記〈2〉 (新潮文庫)

 
いしいしんじのごはん日記 (新潮文庫)

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