あらすじ・概要
スパルタ出身のダミッポスは、シチリアのシラクサに辿りつき、そこでクラウディアという女性と出会う。ローマ人でありながらシラクサを愛するクラウディア。ローマが攻め込み、ローマ人が連行させるようになったため、ふたりは天才数学者アルキメデスの家に身を寄せる。ダミッポスはシラクサにやってきたローマの艦隊を退けるため、策略を繰り広げる
作者は一体何がやりたかったのだろう
うーん、全然面白くなかったです。まずこの作品で何がメインテーマなのかわかりません。
ダミッポスの策略なのか、ヒロインクラウディアとの恋なのか、戦争のあさましさなのか、国同士の関係性なのか。要素は多いのにどれが一番言いたいことなのかわからなかったです。
最後までは読めるけど、心に残らなかったです。
◎以下ネタバレ◎
まず、「最後はみーんな死ぬんだよ」みたいなラストの言葉からしてよくわかりません。これなくても話は成立しますよね。
キャラクター配置も主人公に都合がよすぎて魅力的ではないです。
それから科学的な考証がガバガバなのも萎えました。ローマが専門ではないので、歴史的にはどうかはわからないんですけど。便利道具の都合がよすぎないですか? 回るのこぎりとか、光を使った攻め方とか、こうほいほい上手くギミックが動くとは思えないんですが……。
あるいは整合性を気にしない面白完全娯楽作品ならそれはそれでいいんですが、それにしてはヒロインがウッカリ死ぬ、アルキメデスも死ぬとエンタメ的ではない要素が多くてしっくりきません。
全体的に「作者はここにこだわっているよ!」という部分が感じられなかったです。
- 作者:岩明 均
- 発売日: 2002/12/19
- メディア: コミック
- 作者:岩明均
- 発売日: 2019/07/23
- メディア: Kindle版