あらすじ・概要
レズビアンの著者が次に付き合ったのはFtoM、女性から男性に移行しようとする人だった。彼氏のカイは性別適合手術を決意し、タイに渡る。手術についてよく思わないながらも、著者はそれについていくことにするが……性別移行+タイ旅行記のコミックエッセイ。
性別移行で戸惑う周囲の人間
印象的だったのは基本的に著者は性別適合手術についてよく思っていないこと。この辺は「花嫁は元男子」と対照的ですね。こちらはパートナーが手術を受け入れていました。
著者が手術に反対だったのは、「健康上のリスクがあるから」「レズビアンなので、男になった彼を好きでいられるか自信がない」「パートナーにはあるがままでいてほしい」という理由。この理由を読んでいると、性別移行によって戸惑うのは本人だけではないのだなと思います。
いつもFtoMの人が身近にいた著者ですら、「手術」というものには戸惑い悩んでしまいます。それでも手術を受け入れてタイについていくことにした著者はすごいですね。
英語もタイ語もよくわからないまま手術を申し込んだので、看護師や医者と「なんとなく」でコミュニケーションするふたりがおかしかったです。そんな適当で大丈夫ですか? 人生の一大事なのに。
まあでもこういう手術がすんなり受けられるタイってすごいな……。
手術の実録漫画でもあり、タイ旅行記でもあるのですが、手術した後なのでタイ旅行記も恋人の体を気遣ったものになっていてちょっと笑います。介護されている。
せっかくタイに来たのに日本食ばかり食べるのもおかしくなってしまいました。