ブックワームのひとりごと

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性欲というものを軽く扱うんじゃない―袴田めら『彼女の世界』

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彼女の世界 (RYU COMICS)

 

あらすじ・概要

女子高生、夏樹はクラスメイトの美少女左が性的な小説を書いていることを知る。彼女を脅し、小説の続きを見せさせ続けることを強制した夏樹。屋上で左の小説を読んでいるうちに、夏樹は今まで知らなかった感情を抱き始める。

 

こんな人間を好きになることってある!?

リアリティの話をするのも野暮なのかもしれないけどそんなことねえだろという漫画でした。いや自分を脅して、恥ずかしい目に遭わせて、(未遂だけど)性的な暴力を振るってくる人間を好きになることありますか!? あったとしてもそれはストックホルム症候群ですよ。

全体的に夏樹が左にひどいことばかりするので左が夏樹に気を持った理由が全く分かりません。

 

確かに漫画は読みやすいし、話はわかりやすいんですが、展開がただのご都合主義のエロ漫画なんですよ。エロ漫画ならエロ漫画でいいですけど、それならエロの部分を突き詰めてほしいです。「危うい青春の一幕」みたいな出し方をするからよくない。

 

作品の中で「性欲」というものを軽く扱いすぎていて、完成度が低いです。「エッチな女子高生が書きたかっただけでしょう?」と言われても言い訳ができないと思います。

彼女の世界 (RYU COMICS)

彼女の世界 (RYU COMICS)

  • 作者:袴田めら
  • 徳間書店(リュウ・コミックス)
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