あらすじ・概要
主婦、イラストレーターとして活動してきた著者は、52歳になって子育てにもひと段落し、外で働きたいと思うようになる。しかし長く職に就いていなかった著者は職歴に書くことがなく、52歳という年齢の壁もあって面接に苦戦する。年をとっても自分のやりたいことがしたいと願う著者の行方は……。
ポジティブで励まされるお仕事探しエッセイ
私は主婦ではないので、著者の今の状態に共感したりあるある! と思ったりするわけではないのですが、ひとつのライフスタイルの分岐点として面白かったです。
52歳になって、平均年齢でいうとあと30年も生きなければならない、どうしよう。お金のことや生活のことは? 生きがいは? と悩むところから始まって、面接を受けては落ちてを繰り返し、ようやく就きたい職業に就けた過程はポジティブで励まされました。
女性も外に出て働くべき、という押しつけがましい内容ではなくて、50代になって仕事を辞めた人も登場し、盲目的に「働くのは素晴らしい」とならないところに好感を持ちました。
ときに直接お店に直談判するなど、仕事を求める著者の姿勢は積極的で、強いなあと思います。私だったら引っ込み思案だからついためらってしまうと思います。
自分らしい働き方を求めて、迷い悩みながらも行動に移す著者はかっこよかったです。