あらすじ・概要
社会人として事務の仕事をするも、職場の人間関係の悪さから、ストレスをため込んでいた著者。「お酒を飲んでから出勤すると平気」ということに気づき、飲酒をしてから仕事をするようになる。同居の双子の妹と諍い、家に帰れなくなっても、それでもお酒をやめられない著者は……。
姉妹ともにほどほどの距離感で付き合えるようになってよかった
この作品が他のアルコール依存症エッセイと違うのは、双子の妹、もるさんとの共依存関係が描かれていることでしょう。
気質が似ていた著者姉妹は、友達を作るのが苦手な代わりに、お互いとばかり話していました。
しかし作中で著者はアルコール依存症に、もるさんは双極性障害を再発してしまいます。
妹に注意されてもアルコールがやめられない著者と、躁うつの波と家庭のストレスから暴れまわってしまう妹。地獄絵図です。
しかし姉妹がお互いに、「変わりたい」と思って行動をし始めたところから、関係が変わり始めます。
著者はアルコールをやめるためにスーパーやコンビニなどお酒を売っていない道を歩く、お酒の広告が出るテレビは見ないなど、お酒を遠ざける生活を始めます。
また、妹も恋人と暮らす生活を選択します。
作品の最後では、姉妹がほどほどの距離感で付き合っていることがわかり、安心しました。
その後どうなっているかはわかりませんが、著者がお酒を飲み過ぎない生活をしていることを祈っています。