あらすじ・概要
少女、アリスはある日時計を持って走る白うさぎを目撃し、その後を追う。穴に落ちてたどり着いた先は、おかしな動物や人間だらけの世界だった。体が大きくなったり小さくなったりし、マッドハッターのお茶会に参加し、たどり着いた場所はハートの女王の城。アリスは女王とクロケーをするが……。
徹底したナンセンスさの中に作画のすごさを感じる
元々の原作に倫理がないのもあるでしょうが、今のディズニーでは考えられないほど倫理のないシーンが多くて驚いてしまいました。
セイウチが牡蠣を騙し討ちして食べてしまったり、ドードーがアリスのいる家を焼こうとしたり、歌の中身もだいぶどうかしていました。
動物がキャラクター化されているとはいえ、動物虐待に近いシーンも多々あるので動物好きな人にはつらそうです。あと食べ物を粗末にするシーンがめちゃくちゃ多い!
しかし徹底したナンセンスさ、ストーリーやテーマのなさゆえに、当時のディズニーの妄執的なアニメのクオリティを感じられる作品でした。
キャラクターの細やかな動きや、水滴や水面のリアルさ、複数の物体がてんでばらばらに動くシーンなど、本当にデジタルがろくにない時代に作ったものなのかと驚きます。
ストーリーがしっかりしたアニメだったら、この生々しくも繊細な動きに気づかなかったかもしれません。
アメリカの映画ってあまり「癖」というものを感じないんですが、この映画は癖が盛り盛りで、面白さと同時に何とも言いがたい気持ちになりました?