あらすじ・概要
ロンドンに移住した著者は、日本のグッズを売る店で働き、また、イギリス人の彼氏もできた。ロンドンで暮らしから、おいしい食べ物、日本との文化のギャップ、イギリスでウケる日本文化などを語る。
ポジティブな海外移住エピソード
ポジティブで前向きなコミックエッセイでした。海外移住の愚痴のようなものはほとんどありません。
食生活については、突っ込んだ話が多くて興味深かったです。日常で食べるパイや郷土料理、日本食の受容のされ方、食事に関する習慣など。
イギリスの食品スーパーには電子レンジがないというエピソードが印象的でしたね。冷たいお惣菜を買ったら家で温めなければいけない。
ロンドンの人たちの日本文化へのあこがれも面白かったです。
特に絵が得意な般若の面の絵を描いたら、「あれを売ってくれ」と要求され、何度も同じ絵を描き直して店に飾ったという話が面白かったです。
日本文化の人気さもそうなんですが、店に飾ってある値札もついていない絵を「売ってほしい」と要求してくる積極的なところが、日本人にはなかなか見られないもので新鮮です。
それ以外にも仕事の合間に折った折り鶴も、「売ってくれ」と頼まれたそうです。
明るい話ばかりで、実際には面倒なこともたくさんあるのでしょうが、これはこれで楽しいですね。
ただ、三十路関係ない話だったので、タイトルに三十路を入れる意味はあるのかと思いました。