あらすじ・概要
アリの群れの中の発明家フリック。彼は荒くれもののバッタ一味に供える食物をなくしてしまった。その責任を取るために巣の外を出て、バッタと戦ってくれる助っ人を探す。やってきたのは売れないサーカス団の一味だった。サーカス団は興行と勘違いして来たと言い、アリたちの元を離れようとするが……。
虫の生態を反映させている設定・ストーリーが面白い
虫の生態を反映したキャラクター作りが面白かったです。
目の模様があるチョウはそれで鳥を脅かしたり、「レディバグ」と呼ばれるてんとう虫は女性的に見られることを気にしていたり。
バッタが悪役なのは蝗害からの連想なのでしょうか。
働きアリにオスもいましたし、完全に現実と同じわけではないですが、生かし方が興味深いです。
また、小さな生き物の話なので、水の描かれ方が全く違うのも細かいです。表面張力でしずくとなり、雨が降れば雨粒が大きくて虫たちが危険に晒されます。サイズの違いによる脅威の違いが面白いですね。
ストーリーとしては強いものに弱いものが逆らうというベタな話です。
元々強いキャラクターではなく、ヘタレだったり弱虫だったりするキャラクターが大きな敵を倒すのが爽快感がありました。
お姫様もだいぶネガティブだったのが新鮮でした。
虫という題材を生かした内容で面白かったです。