あらすじ・概要
平安時代末期、神官の一族に生まれた鴨長明は、和歌の才能を見出される。一方で、家族とは折り合いが悪かった。火事、竜巻、地震など、多くの災害や源氏と平家の争いを見て、無常観を強くする。やがて鴨長明は、小さな家で一人暮らしをするようになる。
とある神官一族に生まれた人の人生と価値観
鴨長明という人が神官だったのは知らない情報だったので驚きました。
神官の視点から描かれた作品というのは珍しいので面白かったですね。神に仕えるからと言っても政治的なごたごたとは無縁ではいられないようです。
鴨長明は歌を詠む能力に優れていながらも、家族とはうまく行っていない様子がわかります。人付き合いが苦手な性分なのでしょう。
こういう人は現代でもいるいる~とあるあるネタとして読みました。
そういう人でなければ、ひとりで隠とんすることもなかったでしょうね。
災害、人間同士のトラブル、そして一人暮らしをして趣味に生きること。舞台は過去ですが、テーマ自体は居間に通じるところがあります。
とはいえ、災害対策も何もなかった時代の災害のすさまじさはすごいです。現代は災害学者の努力によってまだましになっているのでしょう。