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『騎士団長アルスルと翼の王』鈴森琴 創元推理文庫 感想

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騎士団長アルスルと翼の王 (創元推理文庫)

 

あらすじ・概要

皇女アルスルは、ワシ人外がはびこる空域に向かう。そこではヴィクトリアという老女が指揮を取っていた。そして、アルスルと同じく人外スコアを持つ男スロースとも出会う。神の使いとも見なされるワシ人外との戦いが始まった。

 

バトルファンタジーと濃厚なラブロマンスが楽しい

皇帝の娘(とはいえ選挙で皇帝が決まる世界なので、今は父親ではない人が皇帝)であるアルスルが英雄になっていく姿がとてもかっこいいでしす。

1巻より濃厚になっていてすごかったです。ラブロマンスが甘い。その上ちゃんとバトルファンタジーもやってくれました。満足度が高いです。

 

人ならざる力を得たアルスルと、彼女を愛しその背中を追いかけるルカ。

ふたりの関係が熱くてロマンチックでよかったです。

当て馬的なキャラクターも登場しますが、彼も結構味わい深い人物でした。政略結婚の相手としてアルスルを求めます。しかし恋愛の相手というよりも戦略的なパートナーとしてです。世界観のシビアさ、貴族の一般的な価値観を見る上で面白かったですね。

身分の低いルカは今の状態ではアルスルの伴侶にはなれません。それと同時にアルスルとルカの今後の関係が示唆される下りもあります。これからふたりの関係がどうなるか楽しみです。

 

今回の敵役が特定の人間に固執する理由も、気味が悪かったです。しかしそういうところに人外キャラクターの旨味があります。

理解し合えない、しかし強烈な魅力を持つからこそ人外は美しいです。

 

ライトノベルレーベルではありませんが、挿し絵が豊富なのでそこもありがたかったです。主要キャラクターの外見がわかるのはいいですね。

猫が降ってくる挿し絵もかわいかったです。

 

 

 

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