今日の更新は、旅にまつわるコミックエッセイの話です。
コミックエッセイでは、「旅」は大きなジャンルです。刊行数も多く、どれを読むか悩むこともしばしば。
私が読んだ中で、面白かったものをまとめました。
- 『旅ボンシリーズ』ボンボヤージュ 主婦と生活社
- 『ひとりたび1年生』たかぎなおこ メディアファクトリー
- 『世界ぱんぱかパンの旅<ロンドン編>』山本あり コミックエッセイの森
- 『女一匹シベリア鉄道の旅』織田博子 コミックエッセイの森
- 『エジプトがすきだから。』ムラマツエリコ・なかがわみどり JTB
- 『めづめづ和文化研究所 京都』小栗左多里&トニー・ラズロ メディアファクトリー
- 『仏像に恋して』真船きょうこ 中経の文庫
- まとめ
『旅ボンシリーズ』ボンボヤージュ 主婦と生活社
イラストレーター、ボンボヤージュが編集者とともに、さまざまなところを旅するコミックエッセイシリーズ。
かわいらしい猫の自画像とは裏腹に、へまやトラブルだらけの旅が笑えます。自分の失敗をネタにする姿勢はある意味エッセイストの鑑です。
同行者もキャラが立ってて、エッセイとは思えないレベルです。脚色はされているだろうけれど、それにしたって個性的です。
シリーズはたくさんありますが、個人的に好きなのはハワイ編。
『ひとりたび1年生』たかぎなおこ メディアファクトリー
私も旅をするときは一人旅が主なので、あるある~と思いながら読みました。特に、ひとりで気軽に食べ物屋さんに入れないのは本当によくあります。
そして少しずつ行動範囲が広がっていく楽しさを、作者が知っていくのがよかったです。旅って楽しいですよね。最初はこわごわやっていたことも、徐々にこなせるようになります。
続編の『2年生』になると独特の旅をするようになっていて、それも面白いです。

ひとりたび1年生 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: たかぎなおこ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
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『世界ぱんぱかパンの旅<ロンドン編>』山本あり コミックエッセイの森
パン好きの作者がロンドンに向かい、パンを食べまくる旅行エッセイ。
出てくるパンがおいしそうで眺めていて楽しいです。そして料理の絵が大きくてしっかり描き込まれています(食べ物系の漫画だと重要な要素)。
ただひたすらパンを食べ続けるシンプルな内容なんですが、それゆえに「おいしそう!」という感情に心をゆだねることができました。
描かれる現代のロンドンの姿も面白かったです。ご飯はかなりおいしくなっているんですね。

世界ぱんぱかパンの旅 <ロンドン編> (コミックエッセイの森)
- 作者: 山本あり
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2015/11/07
- メディア: コミック
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『女一匹シベリア鉄道の旅』織田博子 コミックエッセイの森
女性一人でシベリア鉄道に乗った著者。地元の利用者や、各国の旅行者と乗り合わせ……。
列車旅は不便も多いけれどロマンがあっていいですね。時間がかかる分、過程を楽しむことができます。
乗客と著者との交流にほっこりしました。言葉が通じにくくても、なんとか意思疎通をはかろうとするところがけなげです。
絵本のようなレトロな絵柄もかわいいです。
『エジプトがすきだから。』ムラマツエリコ・なかがわみどり JTB
エジプトに旅をした女性ふたりが、いいところも悪いところもざっくばらんに語っていく旅行記。
「エジプトが好き!」ということは伝わりつつ、どこか突き放した客観的な視点が魅力です。
痴漢の話とか、気軽に書けないよ……。
観察眼があってこそ、リアリティのある作品は描けるのだと思います。
『めづめづ和文化研究所 京都』小栗左多里&トニー・ラズロ メディアファクトリー
『ダーリンは外国人』でおなじみの夫婦が、京都のさまざまなところで、和文化に対する体験をしていく。
和文化に触れるふたりがわいわいしているのは微笑ましいです。楽しそうというのは一種の美徳ですね。
そして夫・トニーのこだわりの強さに笑ってしまいます。他人ごとだから笑っていられるけれど、目の前にすると大変でしょうね。
「こんな体験ができるんだ」と目からうろこのものもありました。

新装版 めづめづ和文化研究所 京都 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: 小栗左多里,トニー・ラズロ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/08/31
- メディア: 単行本
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『仏像に恋して』真船きょうこ 中経の文庫
女子大生のときに仏像にハマった著者。各地を歩いて、仏像巡りを始める……。
仏像のイラストが、きっちり描き分けられているところに著者の愛を感じます。懇切丁寧な解説を読んでいると、興味のなかったはずの仏像が美しくかっこよく見えてきました。
ある種の「オタク」っぷりはフィクションが好きな人間としてちょっと共感できます。このブログを読むような人には親和性が高いと思います。
まとめ
旅にまつわるコミックエッセイまとめ、いかがでしたでしょうか。
読むと旅をしたくなることうけあいですね。
興味が出ましたら、ぜひ読んでみてくださいね!