NHKカルチャーの、「校閲記者の『間違えない』日本語術」の講座に行ってきました。
NHK文化センター梅田教室:校閲記者の「間違えない」日本語術 | 好奇心の、その先へ NHKカルチャー
今日はそのレポートを書きました。
校閲とはどんな仕事か?
まず序盤は、校閲がどんな仕事かについて『校閲ガール』を引き合いに出したり、校閲の流れを紹介。
面白かったのが校正の記号は地域や会社によってかなり違うということです。結局「見てわかればいい」ものなので厳密にルールが決まっているわけではないそうです。
よく「トル」がわからなかった人……というツイートが流れてきますが、あれも安易に笑いものにできる状況ではないんですね。
校閲ビフォーアフター
次はプロジェクターに文章を映しながら校閲のビフォーアフターを見ていきました。
「プラットフォーム」と「プラットホーム」はどう違うのか、という説明に「え……考えたこともなかった……」となる私。正解は、駅のホームが「プラットホーム」、基盤を意味するのが「プラットフォーム」。
英語の綴りが同じなのに、なぜ別の言葉にした? と思いつつ、新聞の紙面としては統一しないといけないので大変です。
それから言葉の中のジェンダーの話。
女性の場合だけ幹部を「女性幹部」とするのはなぜなのか? 電通の高橋まつりさんを「まつりさん」と呼ぶのは女性だからなのか? スポーツの女性選手を下の名前で呼ぶのはなぜなのか、など、深く考えなかった部分がいろいろ提示されて面白かったです。
明日からジェンダーをいきなりなくすことはできないのですけれど、少しずつ重要でない部分は男女の違いをなくしていきたい、というのが先生の立場だそうです。
ジェンダーにも通じるものがありますが、「優しい文章」の話も面白かったです。
貧困をテーマにした記事で、「最低賃金をわずかに上回る」と書いたところ、「100円以上最低賃金より高いのは「わずか」とは言わない」と赤が入った話を教えてもらいました。
こういう金銭感覚の話ってすごく重要ですよね。相手の立場を忘れないようにすることも校閲では大事なんですね。
あとこれは先生に教えてもらった校閲記者の調べものリンク集です。
校閲を体験してみよう!
最後にわざと間違いを作った新聞が配られ、誤字や脱字、数字の間違いを探す校閲体験が行われました。
私が見つけたのは9個、実際にあった間違いは30個近くありました。全然見つけられなくてショックでした。
参加者がひとつずつ見つけた間違いを言っていくんですけれど、見つけられなかった間違いが言われるたびに、「え、そんな場所に!?」と思いました。
薄々感づいてはいたんですけれども、私、誤字探すのが下手ですね……。
参加者の中には20個以上見つけた人も。猛者だ。
まとめ
ということで、検閲記者による講座に行ってきた感想でした。
びっくりするほど誤字が見つからなくて落ち込んだりもしましたが、内容としては面白かったです。また機会があったら文章関連の講座に行きたいです。