今日の更新は、青山剛昌『4番サード』です。
あらすじ・書籍概要
野球選手の長嶋茂雄と同姓同名というだけで、4番サードに祭り上げられてしまった野球少年長島茂雄。しかし彼の打線は鳴かず飛ばずだった。そんな彼は「ベーブ・ルースのバッド」を手に入れる。そのバッドは、ポケットに入れたお金と引き換えに球を打たせてくれる不思議なアイテムだった。
予想通りに展開しすぎて面白くなかった
テンポもいいし、画力もあるけれど、なんとなく後に残らない作品でした。というのも、この作品があまりに予想通りに展開する物語だからでしょうね。
主人公が運動具店で不思議なバッドを手に入れたとき、「ああ、最終的に主人公が実力で勝てる話になるんだろうな」と思ったらやっぱりその通りでした。
ストーリーがあまりにもテンプレ的だから、読んでいて「負けるんじゃないか」というハラハラ感がありません。どうせなんとかなるんだろうな……と思いながら読みました。そうしたら実際なんとかなりました。
キャラクターや敵チームも、「ありがち」な感じで魅力を感じませんでした。徹底的にデータを収集して戦うチームや、反則すれすれのことをやって戦うチームなど、それよく見るやつだよね。
こう思うのは私自身がそれほど野球に興味のない人間だからかもしれません。主人公が球を打つシーンだとか、最後の敵である不思議なミットを持つ少年の投球とか、野球シーン自体はかっこいいですから。
読みやすいけれどぴんとこない、そういう話でした。
青山剛昌『4番サード』はこんな人におすすめ
野球が好きな人には面白いのかも。あと、サクッと読める一巻完結の作品を求めている人にもいいかもしれません。
テンプレだけど、テンポよく読めはするよ!