あらすじ・概要
東京でひとりぐらしをしてきた著者。彼女の好きなことは食べること。春夏秋冬の季節ごとに、漫画で食べ物エッセイをつづる。お花見、トマト、そうめんなど、日々の「良いかげん」な食生活を見せていくコミックエッセイ。
自慢を感じない、するっと読める作品
AmazonPrimeリーディングで読みました。
特別なことが起こらず、重要な情報もなく、ただ暇つぶしに最適な作品でした。
でも最近、「こういう暇つぶしになる作品もそれはそれで作るのが難しいものだな」と思うようになってきました。
著者の作品って、イラっと来るようなシーンがないんですよね。たとえば梅干しやめんつゆを手作りしていても、東京のど真ん中で花見をしていても、「それをすることがすごいことなんだ」というマウントを感じないのです。だからさらっと読める。
ただ読者として読んでいるときには「当たり前だろう」と思うことなんですが、実際に自分の身の回りのことを作品に起こしてみると、自慢をしないことが結構難しいのです。無意識のうちに、「すごい」と思ってもらいたい気持ちが芽生えてしまいます。
「暇つぶしにちょうどいい」と思えるということは、結構高評価だという意味なのかもしれません。
登場する食べ物はどれもおいしそうで、読んでいるとお腹がすいてきました。著者が楽しそうなのでこっちも嬉しくなります。ポジティブな気持ちで眺めていられる作品でした。