ブックワームのひとりごと

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ヘルパーになった漫画家のお仕事コミックエッセイ―吉田美紀子『40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら』

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40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら (アクションコミックス)

 

あらすじ・概要

若いころは何本もの連載を持っていたが、年を取るにつれて仕事がなくなってきた漫画家の著者。バイトをしてみようとしたがうまく行かず、ひとりでできる仕事として選んだのは、訪問介護ヘルパーだった。ヘルパーとしての苦労やお年寄りとの交流を描いたコミックエッセイ。

 

セクハラおじいさん怖いね……

1ページに四コマ一本しか入っていないので、ちょっとボリューム的には物足りなかったです。

 

ただ内容そのものは面白かったです。シモの話やセクハラの話も含まれますが、絵柄がかわいらしいのでちょっとマイルドに読めます。

それでもセクハラしてくるおじいさんの話はヤバいですね。胸を触られたり股の間に足をつっこまれたりします。体が不自由とはいえ男性なのだから実際に目の前にこういう人がいたらめちゃくちゃ怖いでしょう……。

 

中身を一通り読んで、あとがき欄を見たとき何だか感慨深かったです。

漫画だけの生活のころと比べて、「憑き物が落ちたようなカオになった」と友達に言われて、この生活のバランスが自分には合っているのかなと思います。(P143)

内容としては楽しくない話の方が多いのですが、そう思えるということは著者はこの仕事を案外悪くないものとして捉えているんですね。

そういうポジティブな終わり方が嬉しくなりました。

 

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