あらすじ・概要
海辺の町で育ったメアリーは、生活のために海辺で拾った化石を売っていた。いくつも大きな化石を発掘したことから、彼女の働きは古生物学の研究を促進した。しかし女性であり身分も低い彼女は、公の場では顧みられることが少ない。それでも彼女は化石を掘り出し続けた。
貧しく苦労はしているけど結構したたか
女性の偉人というのはそこそこいいところのお嬢さんというのが多かったから、こういう身分が低く貧しい女性は珍しいです。しかも最後まで裕福にならずに終わってしまいました。時代やジェンダーの問題もあるとはいえ、利発な女性が大きな成功を手にしないまま死んでしまうのは悲しいです。
ただ、商売人らしくしたたかなところもあって、売れない貴重な化石を「イギリスで売れなければアメリカで売ればいい」とほのめかして化石の国外流出を恐れる学者に買わせたり、化石をよその人間に見つからないよう隠したりします。
ただの貧しくて哀れな女性ではないところににこにこしてしまいました。
私は全然知らなかったんですが、メアリー・アニングは科学に携わる女性の象徴的存在で、絵本や児童書がたくさん出版されているようです。
世の中には全然知らないことがいっぱいあるし、児童書はサクッと読めてその知らないことを教えてくれるから好きですね。