ブックワームのひとりごと

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邪悪なうさぎが畑を巡って潔癖で偏屈な男と殺し合う―『ピーターラビット』(実写版)

ピーターラビット™  (吹替版)

 

あらすじ・概要

うさぎのピーターはマクレガーの畑から作物を盗み、人間のビアと友情を結んで暮らしていて。ある日、マクレガーが突然死し、畑を乗っ取って遊んでいたところ、その親戚の男がマクレガーの屋敷にやってくる。ピーターは畑を取り返すため、家族と協力して男を亡き者にしようとする。

 

邪悪だけどバランス感覚に優れた作品

邪悪だとは聞いていたけれど想像の100倍邪悪で大爆笑してしまいました。殺意を感じる。

男同士が想像を絶する殺し合いをしているのに、片方がうさぎなだけでちょっとかわいく見えてくるのが反則だと思います。かわいい犯罪映画ですか?

 

本当に邪悪な作品なんですが、全方位に邪悪なので「アリかな」と思えてくるところが面白いんですよね。

マクレガーもピーターもクズなのはもちろん、マクレガーが務めていたハロッズの支配人、豚やにわとりという動物たちに至るまで、どこかしら問題を抱え、作中でそれを笑い飛ばされます。

特定のキャラクターだけがばかにされ、差別的な扱いを受けるということがないので安心して見られます。

ヒロインのビアでさえ、動物に対して盲目で、「田舎の人間にとっての害獣」がどれだけ迷惑かを理解していません。ある意味動物愛護への皮肉なんですよね。

やりたい放題やっているように見えて、実のところ「みんな違ってみんなクズ!」という人間(動物)観に基づいている作品です。バランス感覚がないと作れないでしょう。

 

ポリティカル・コレクトネスとかコンプライアンス順守とかいうものの真逆を行く作品ですが、映画としてはちゃんと作ってある作品です。面白かった!