「どうして1たす1は2なの?」「パパとママはどうして働かなきゃいけないの?」子どもの素朴な疑問に、ノーベル賞受賞者たちが回答。普段何気なく生活している社会の、さまざまな謎に迫る。
知っていることが多かったが気安い読み物としてはあり
書かれているのはだいたい小学校~高校理科程度の内容が多く、驚くほど知らないことは書かれていませんでした。
ちゃんと学生時代勉強した大人が読むには物足りないかもしれません。子どもに読ませるならいいけど。
ただ、気安い読み物としてはありかなあ。
質問の内容もベタなものが多いです。やっぱりこういうのは、素っ頓狂な質問も含まれている方が意外性があって楽しいです。普通の質問は並みの回答しか返ってこないですからね。
一方で最後に載っていた「1たす1はどうして1なの?」の回答はよかったです。他の科学者の回答がふわっとしているのに対して、この回は真剣に数学を語ろうとしています。「数学は何のために数学的事実を証明するのか」についても触れられており、参考になりました。
しかしホメオパシーの話題を載せているのはどうかと思います。出版当時の情勢もあるのかもしれませんが、ノーベル賞受賞者とホメオパシーを同列に扱ってはだめでしょう。子どもに読ませるときは、その部分だけ「この人の治療法には科学的根拠がないんだよ」と教えてあげるといいかもしれません。