ブックワームのひとりごと

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あのころ見た妖精を夢見て人造の妖精を創造する―安堂維子里『妖精消失』

妖精消失 (RYU COMICS)

 

あらすじ・概要

クローンを研究する青年は、妖精の声を聞き、その通りに実験をしてみると、そこには肉体を持った妖精が現れた。妖精は何者なのか……。妖精という存在に取り憑かれ、こちらに呼び出そうとした人々の連作短編。

 

もうちょっと世界観や描写がほしかった

人知を超えた存在、妖精。それに焦がれ、実験を繰り返す男。歪み、かつおどろおどろしい雰囲気の内容でした。それでいて、最後はあっさり終わるところも面白かったです。

妖精の正体自体もSFチックなロマンに溢れていて、よかったです。

 

ただ全体的に、優等生的に終わってしまったのは否めません。絵もシナリオもきれいなんだけど、それゆえに「妖精を培養する」という怖さ、背徳感があまり感じられませんでした。

これはクオリティというより好みの問題かもしれませんが、このテーマなら絵柄から世界観からがっつり作り込んでくれたほうが嬉しかったです。

 

ちょっと自分の好みの方向性ではありませんでしたが、まあまあ楽しめた作品です。

 

妖精消失 (RYU COMICS)

妖精消失 (RYU COMICS)

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