あらすじ・概要
アランとの結婚を反対されているエデルは、アランの母親から、ある城に客人として潜入する依頼を受ける。その城では少女たちの会合が行われており、それに魔術師の靴が関係していないか調べてほしいという。アランの両親に認めてもらうために、アランの妹リディアとともにエデルは城へと向かった。
ここでハッピーエンドにならないと詐欺
かなり結婚の難易度高いけどどうするんだろう……と思ったら結構強引なオチのつけ方でした。エデルは能力の優秀さは見せつけたけど「エデルにディセント家を乗っ取られるのでは」という不安はぬぐえていないし、アランの主張も精神論的で実現できるかわかりません。
ただ、ここまで続いてきた靴箱館のふたりの喜怒哀楽の行きつく果てとしてはありかなあという感じですね。さすがにここにきてハッピーエンドにならないのもそれはそれで詐欺だし。
説得力は置いておいて、幸せなふたりを見られたところはよかったです。
今回はアランの愛読書の秘密が判明して笑ってしまいました。最後の最後でこういう事実が判明するの大好き。コメディシーンとシリアスシーンのバランスがいい。
このシリーズはたいていゲストキャラは優しくも苦いオチになるのだけれど、今回のゲストキャラマリーはその中でもかなりつらい事情持ちでした。最終的には腹をくくって一歩踏み出せてよかったです。
久しぶりに7巻もあるラノベシリーズを完走しましたが、中だるみせずどんどん読み進めることができました。完結済みだけれどもっといろいろな人に読まれてほしい作品です。面白かった! 作者の他作品も読みたいです。