ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

大人になった五人の女性は地元の県にキャンプ場を作る―『映画 ゆるキャン△』

このブログには広告・アフィリエイトのリンクが含まれます。

劇場版 ゆるキャン△ ちらし フライヤー

あらすじ・概要

大人になり、ばらばらの場所で生活している野外活動サークルの面々。山梨の町おこしに携わる大垣千明と出版社に勤める志摩リンが再会したことから、使われていない施設の土地を使って、キャンプ場を作ることに。しかしその過程は前途多難で……。リンはキャンプ場計画のリーダーとして奔走する。

 

町おこしを真面目にテーマにしたアニメ

原作は未読。アニメは一通り見ました。

最近「アニメで町おこしなんて簡単なものじゃない」ということを考えていたんですけれど、「アニメで町おこし自体を真面目にテーマにしてしまおう」というのはあまり考えたことがなかったですね。そういう意味では新鮮でした。

卒業とともにばらばらになった女の子たちが、青春を過ごした場所に戻ってきて、その土地のために何かを成し遂げる。家族や地元の人の協力を得ながらも、みんなで仲良く作業をします。

実際のところそうそう上手くいかないのでしょうが、『ゆるキャン△』はおとぎ話だから多少ご都合主義でもいいでしょう。

また、基本はハッピーで前向きな内容ながらも、過疎化が進み小学校の統廃合が為されていることや、作品のマスコット的存在の犬ちくわが老犬となり残り少ない生を生きている描写があり、作品に適度なほろ苦さを出しています。

 

キービジュアル通りかわいい女の子が作業着を着て重機を乗り回して作業をするのですが、「女の子が力仕事するのかっこ悪い」ということを登場人物に一切言わせないところもよかったです。女性にも、実際そういうガテン系の仕事している人にも失礼ですからね。

 

今回はキャンプ! おいしいご飯! 女の子同士の仲良し展開! というよりも、山梨という土地への愛着や、大人になった女性がどう地元へ関わっていくかが描かれていました。高校生時代のような気楽さはないですが、できることが増えた人生も悪くない、そう思える内容でした。

 

ただ、すっかり登場人物は大人なのに、いつまでもロリ顔なのはどうしても違和感がありますね……ただ単にこういう絵柄だからだっていうのはわかるんですけど。