ブックワームのひとりごと

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キャラ全員が性差別やルッキズムにさらされてるけど笑った―『鬼灯の冷徹』(アニメ版)

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第1話 神代あの世革命/恨みつらみあってこそ

 

あらすじ・概要

文武両道の秀才として地獄で閻魔大王の補佐官を務める鬼神、鬼灯。彼の周りには個性的で傍若無人な鬼や妖怪たちがたくさんいる。地獄や妖怪、東西の伝説、神々の知識をちりばめながら、死後罪を償う世界での日常を描いた連作短編コメディ。

 

アウトだけど公平なのでぎりぎり笑える

こんなにコンプラ的にアウトな作品をきっちり完走したのは久しぶりかもしれません。そのくらいに倫理がなかったです。

かなり性差別的、ルッキズム的な発言が多く、そういうのにへこんでしまうタイプの人は見ない方がいいかもしれません。

 

ただ、そういう倫理がないギャグでも最後まで見られたのは、「男も女も、動物も人間も、老いも若きも、等しく固定観念の犠牲になっている」からなんですよね。

主人公の鬼灯含めて、キャラクターは性差別やルッキズムにさらされていて、ある意味そこが公平だから笑えました。

人を見た目で判断することはよくない、性別であれこれ判断することはよくない。しかし現実問題、性別や見た目で判断されることってあるんですよね。リアルな現実のパロディとして、「こういうこともあるよな」と受け入れられました。

 

構成としては1話が前半・後半に分かれた連作短編であり、空き時間にだらだら見るのにはちょうどいいアニメでした。

あまり真面目に受け止めすぎるとつらいかもしれませんが、へらへら笑ってみる分にはいい作品でした。