ブックワームのひとりごと

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『笑う大天使』川原泉 白泉社文庫 感想

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笑う大天使 1 (白泉社文庫)

 

あらすじ・概要

聖ミカエル学園という超お嬢様学校に通う三人娘。彼女らはお互いが庶民出身だということを知り、意気投合する。そんな中、女子高の女の子を狙った誘拐事件が多発する。ふざけた理科実験で怪力の力を得た三人娘は、誘拐事件に巻き込まれていく。

 

のんべんだらりとした雰囲気の漫画

「大天使」と書いて「ミカエル」と読みます。

のんべんだらりという雰囲気であるとともに人助けをするところが面白かったです。

正直設定の部分はめちゃくちゃなのですが、そのめちゃくちゃさを楽しめるだけどギャグセンス、雰囲気の作り方が上手いです。整合性が取れている=面白いではないと感じさせます。

 

主人公三人娘も、生粋の主人公気質ではなく、面倒なことを回避しようとしたり、目立つことを嫌がったりするところが親しみやすかったです。

主人公なので結果的に問題を解決するのだけれど、解決した後でも一貫してとぼけたキャラクターなのが趣深いです。

また、ベタなオチからあえて外したような結末が面白かったです。「いつものやつ」じゃない展開がいいですね。

 

しかし、ヒロインたちが最終的に年上の男とくっつくのには微妙な気持ちになりました。子どもが大人の男性をかっこよく感じるのはわかるんですが、大人になってからそれを読むと「ロリコン」という感情が勝ってしまいます。

昔の少女漫画ってこういう年上とくっつく展開が多いですよね。