ブックワームのひとりごと

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『虐待父がようやく死んだ』あらいぴろよ バンブーコミックスエッセイセレクション 感想

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虐待父がようやく死んだ (バンブーコミックス エッセイセレクション)

 

あらすじ・概要

暴力、暴言など、虐待家庭で育った著者。いつも殴られている母親のことを心配し、気にかけていた。大人になっても、虐待の記憶はよみがえり著者を苦しめる。やがて、著者は母親の歪みに気づくのだった。

 

虐待について話し合える人がいるのは幸運だ

以前の漫画の内容とかぶるところもありましたが、面白かったです。家族の問題の複雑さを感じました。

 

著者は父親から性加害未遂に遭っています。たとえ未遂であっても、子どもの心に深い傷を残すのだなあと感じました。

父親が自分に性加害をしようとしていると気づいた著者は、頭を丸刈りにしたり、いつでも逃げられるように靴を履いたまま寝るようになります。未成年の子がこんなにおびえて暮らさなければならなかったのです。心が痛みました。

 

著者が実の両親に結婚のあいさつに言ったとき、著者の夫に異様に外面のいい対応をするのが怖かったです。やろうと思えば、他人に優しい振るまいができるのです。でも、家族にはやりません。周囲の人はつらかったと思います。

 

不幸中の幸いと他人が言うのも失礼かもしれませんが、著者は兄弟仲が悪くなかったのが救いです。親の理不尽さを語り合い、時に協力する相手がいることはよかったと思います。もちろん兄弟たちも「親に学費を出してもらったから逆らえない」と思う等親に縛られています。そこにやるせなさを感じました。

 

 

 

 

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