ブックワームのひとりごと

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『愛がなくても喰ってゆけます』よしながふみ 太田出版 感想

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愛がなくても喰ってゆけます。

 

あらすじ・概要

漫画家のYながは食べることが大好き。おいしい店を探して外食しては、その時間を楽しんでいる。Yながの友人たちも加わって、素敵な食べ物とそれをめぐる人間関係が描かれる。

 

外食とともに描かれる友人関係が面白い

Yながという漫画家が主人公。明らかに作者が自分を投影して描いていますが、どこまで本当なのかはわかりません。だってこんな美男美女が都合よく友達にいる? となりますし。

 

Yながと同居人や友人が外食に行き、そこでおいしいと言うだけの漫画です。作中の会話で人間関係がわかります。

異性の友人と同居しながら他の異性と付き合おうとするYながを初め、Yながの同居人でアシスタント、そして自由を愛するS原、才色兼備のイケメンなのに結婚できない男など、いろいろな価値観を持ったキャラクターが出てきます。

多様性と言えば多様性ですが、それはそれとしてこいつ腹立つな……という描写も多く、リアリティがあって面白かったです。

男性の友達A藤ががゲイだと知るくだり、確かインタビューで見たな……と思って探したらこのインタビューでした。

漫画家・よしながふみが語る「自身の作品」と「社会の変化」- TOKION

さらっとした描写なんですが、心残りだったんだろうなあ……となりました。

 

しかし、私も結構食べるのが好きではありますが、食事中にうんちく語られるとか駅ビルでごはん食べようとすると嫌がられるとかはさすがに嫌です。著者もそのしつこさに自覚的なのか、自虐的なシーンが結構入ります。主人公は恋愛的には毎回振られてるし。

昔『きのう何食べた?』の序盤をちらっと読んだとき、「こんな食べ物に細かい恋人嫌だ~!!」と思ってそれ以上読まなかったんですが、これを読んだあとあれも自虐ネタのひとつだったのかな……となりました。

愛がなくても喰ってゆけます。 - 太田出版

 

 

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