ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

恒川光太郎

何でも手に入る不思議な市場で、男が失ったものを取り戻そうとする―恒川光太郎『夜市』

あらすじ・概要 いずみは高校の同級生、裕司に誘われてどんなものも手に入る場所、夜市に行った。 そこでは人でない者たちが店を出し、奇怪な商品を売っていた。裕司が夜市にやってきた理由とは……。表題作ほか、少年が不思議な道へ迷い込む『風の古道』を収…

秋に閉じ込められたリプレイヤーたちのゆるい生活 恒川光太郎『秋の牢獄』再読感想

あらすじ 女子大生の藍は、自分が11月7日を繰り返していることに気づく。同じ境遇の「リプレイヤー」たちとつるみ、ループを楽しむ。しかし、「北風伯爵」という謎の存在がリプレイヤーたちを脅かしていて……。表題作含む三編を収録。

沖縄を舞台に幻想と醜さの間を行く短編集 恒川光太郎『月夜の島渡り』感想

書籍概要 逃げ込んだ孤島にいた軟体動物との暮らし、何度も生まれ変わる女性が見た時代の流れなど、沖縄を舞台にした幻想小説短編集。

架空の島を舞台にしたちょっと怖いファンタジー 恒川光太郎『南の子供が夜いくところ』感想

南の島というと、八重山諸島に行ったときのことを思い出します。 ぼーっとするのにいいところでした。 あらすじ 少年、タカシは一家心中をするところを謎の女性、ユナに助けられます。彼が連れてこられたのはトロンバス島という南の島。そこではいつも不思議…