読破したので今更ですが記事まとめ。
あらすじ
昭和のまま技術が発達した日本のような国、「八洲」。敗戦後の荒廃した世界で、兵器「鬼虫」の少年九曜と、普通の少女叶葉が出会う。叶葉はなりゆきで九曜の司令になり、彼と行動を共にする。
機械「鬼虫」の少年と、普通の少女が出会う。
ガールミーツボーイの青春100パーセントな一巻。ひたすら主人公コンビがかわいい。
首都に上った叶葉と九曜は皇女を名乗る少女と出会う。
自分の生きている意味について悩む、皇女鴇子がつらいです。応援したい。
隕石からとった鉄、「星鉄」をめぐって戦う巻。
鴇子の記憶がキーとなり、状況が緊迫してきます。
星鉄によって目覚めさせられた鬼虫のひとり、井筒が、生き返ったことで葛藤する。
生き返るにあたって、その葛藤の話をちゃんと書いてくれるのは読者としてありがたいなと思います。
最強の鬼虫、竜胆の記憶。
竜胆は表情がわからないキャラなんですけれど、人一倍状の深い人なんだな……と思う巻でした。
九曜は雪に閉ざされた町へ向かい、懐かしい人と再会する。
シリーズで一番つらい話。でも彼らなりに精一杯生きたのだとしたら、それ以上がんばらせるのは酷なのでしょう。
ついに敵との最終決戦。
どうにもならない現実がありつつ、それでも爽やかに幕を閉じました。素敵なエンディングでした。
短編集。後日譚、前日譚など。作中で報われなかったキャラが楽しそうにしているだけで泣けてきます。