ブックワームのひとりごと

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女優のおかしな日常を描く 室井滋『むかつくぜ!』感想

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『むかつくぜ!』を読みました。

女優さんの名前が覚えられない人種なのでググったら、『小さいおうち 』の貞子さんだったんですね。服装でイメージ変わるな~。

むかつくぜ! (文春文庫)

むかつくぜ! (文春文庫)

 

 書籍概要

早稲田を中退して女優となった、室井滋。彼女の生活はおかしなことばかり。貧乏女優時代のエピソード、痴漢との闘い、タクシーのおじさんとの会話。友人たちの悲喜こもごも。日常の面白い話や、ちょっと困った話を書き留めていくエッセイ集。

サクサク読める日常エッセイ

読み終わって「この人よく痴漢に遭うんだな……」と思ってしまいました。美人かそうでないかにかかわらず痴漢に遭いやすいタイプの人というのはいるんですよね。大変そうです。屋外のトイレに行けなくなった話は大変そうでした。エッセイなのでそこまで深刻には書かれていないんですけれど、実際に被害に遭ったときの心中を考えると同情しますね……。

そのほかには富山のエピソードが面白かったです。マジメな県とは聞いていたけれど、実際に出身者の人の話を聞くと本当にお堅いところなんだな……と感じました。住みやすい県というのは人々のまじめなところも原因になっているのかもしれません。

女優らしいネタより日常の変なできごとがメインで、特別すごい情報があるというわけではないんですが、文章が読みやすくてサクサク読了できました。エッセイらしいエッセイだなと思います。電車の中や病院の待ち時間に読むのにちょうどいいです。

やっぱり鞄に入れて持ち歩くには、エッセイはちょうどいい読み物ですね。シリアスな小説だと読むのが重いから……。

まとめ

軽い読み物として楽しめました。この人の文章は初めてでしたが、まったく違和感なく入り込めました。

こういうシンプルでささやかなできごとを書くのがうまい人なんでしょうね。

 

マーキングブルース

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