世界史は好きなんですが日本史には苦手意識があります。
そんな私が『天璋院篤姫』を読みました。あまり日本史はよくわかってないのでそういう人の感想としてお読みください。
あらすじ
薩摩・島津家の分家に生まれた篤姫は、その頭の良さを見込まれて、本家の幼女となります。彼女の役割は将軍の正室となり、国を支えること。大奥に上がった篤姫は、ひ弱な将軍に尽くしながら、自分の本当の役割について考えていきます。
篤姫カッコイイ
この作品の篤姫はとてもかっこいいですね。賢いのはもちろん、思慮深くて侍女のことも考えてくれるし、それでいてちゃんと情もあります。
でもそんな人でも抗えないものがあるから悲しいです。歴史ものって、頑張った人が報われるとは限らないのが面白いところでありつらいところでもあります。
過酷な展開も多いですが、篤姫がしっかりしているのでそれほどはらはらしないです。逆に安心して読めますね。
恨み言も言わず、自分の役割を果たそうとする篤姫の生き方にはハードボイルド感を覚えます「タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きる資格がない」
主従萌えが味わえる
もう一つこの作品で好きなのは、主従萌えが味わえることですね。篤姫に仕えている女たちが面白いです。
菊本はつらい結末でしたが、彼女なりの最善を尽くしたのだと思うと責めることもできません。彼女はあれはあれで幸せだったんでしょうね……。
幾島もずけずけと物を言うけれど、ちゃんと篤姫のことを考えてくれているのでよかったです。ツンデレかよ……。そして徐々に真の主人として篤姫を慕っていくのがよかったです。
篤姫に直接仕えているわけではないけれど、滝本もいいキャラしてます。彼女の物分かりの良さが終盤ああいう風になってくるとは思いませんでした。人を表面だけで判断してはいけませんね。
まとめ
普段あまり歴史ものは読まないけれど面白かったです。
結末はすでに決定していますが、そこに至るまで篤姫の心がどうなるのか気になります。
次巻の感想