久しぶりに発達障害の本を読みましたよ。
書籍概要
自閉症スペクトラムの世界は不思議でいっぱい。世間の常識や固定観念がわからない著者は、いつも「どうして?」を抱えている。定型発達者と発達障害者のギャップを描くイラストエッセイ。
社会に対する「どうして?」がメイン
日常生活の中の困りごとがメインだった1巻に比べて、2巻は著者の社会に対する疑問が中心になっています。
叱られるとき「どうしてそんなことをするんだ」と言われたら、素直に理由を話して火に油を注ぐところ、あるあるすぎて情景が目に浮かぶようでした。してほしくないことがあるんだったら「してほしくない」と言ってくれた方が楽なんですよねえ。
あいさつに対する疑問も、私は感じないのだけれど言われてみると不思議です。あんまり普段あいさつの意味って考えずに使っていますよね。
普通の人なら素朴な疑問ですむのですが、著者の場合は延々と考え込んでしまうので、切実な疑問なんですよね。
自分を知ることで相手を知る
この本のいいところは、「発達障害者はこうすべき」のような決めつけがないところです。ついでに別に具体的なお役立ち情報もない。ただ自分自身を知ることについて書かれています。
そんな本が役に立つのか、というと立つんですよね。自分のことをうまく説明することができない人間にとっては、著者のように絵や文章で発達障害のことを語ってくれる人はありがたいです。
障害を人に説明するとき、あるいは何か仕事を始めようとしたとき、自分が何をできてどういう特性を持っているか知っていないと話になりません。そういうときこの本の内容と比べて、自分がどんな世界を持っているか分析することができます。
今すぐにためになるという本ではありません。ですが自分を「研究」するためには素晴らしい本だと思います。
まとめ
この巻も面白かったです。ゆるっと読めて、「自分はどうだろう?」と考えることができます。
イラストが描ける人ってうらやましいな~。

- 作者: 小道モコ
- 出版社/メーカー: クリエイツかもがわ
- 発売日: 2009/10/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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