最近生活にハリがない気がして、「こういう時は美術館に行けばいいのでは」ということで行ってきました。
展覧会概要
ベルギーには「幻想」をテーマにした絵画が多く作られてきた。さまざまな悪魔を描いたヒエロニムス・ボスから、その系譜を作品で辿っていく。印象派やシュルレアリスムなどと表現は移り変わりながら、その中の「幻想」を見つめる。
展示室別感想
第一章 15~17世紀のフランドル美術
ヒエロニムス・ボスを中心にフランドルの絵画を紹介する章。
気持ち悪いんだけどどこかかわいい怪物たちがたくさんいます。
混んでいるのでなかなか見づらいです。さらに絵が小さいのでみんなで一緒に見るということができません。
展示されているをアニメーション化したものが流れていて、そこは大画面で絵を楽しめるのでおすすめです。
第二章 19世紀のベルギー象徴派・表現主義
産業革命の反動として、想像力と夢に浸る絵画が書かれた時代を紹介。
展覧会の中では「奇想」の要素は少な目かもしれません。しかし幻想的でふわふわした描き方や、自分の内面の感情を描き出す行為は、広義には「奇想」になるんでしょうね。
第三章 20世紀のシュルレアリスムから現代まで
シュルレアリスムや、現代の「奇想」な表現について紹介。
みんな大好きマルグリットが登場。見ていると不安になってきます。
現代の作品で印象的だったのはねじれた磔刑図をつないだ作品です。不遜なような、それでいてパワーがあるような。
総評
わけがわからないんですが、わけのわからなさがすっごく楽しくていい展覧会でした。
王子動物園が近いので子どもが多く来ていました。彼らも楽しんでいるように見えました。子どもってこういうキモカワなもの好きですよね。
作家によって「奇想」のモチーフにしているものが違って、魚だったり、鳥だったり。そういうのを観察するのも楽しかったです。
美術ファンだけではなく、変わったものが好き、ちょっと気味の悪いものが好きという人には楽しめる展覧会ではないでしょうか。