吸血鬼小説のおすすめで上がっていた小説のひとつです。吸血鬼ライトノベルは多すぎて把握し切れてないですね。
あらすじ
混ざりもののヴァンパイア、ツキシロは、行き倒れているところを神父のギブに拾われ、「聖なる下僕(しもべ)」となる。ツキシロとギブのいる村の周りでは不穏な空気が流れ始め……。
ギブの性格が悪くて最高
この本で最高だったのがギブの性格です。能力は非常に高いけれど、女好きで不真面目で、口も悪い神父。いい性格してます。私が作中の人間だったらぼろくそ言っていたような気がします。
最近のライトノベルはわりといい子なキャラが流行りなので、ギブの性格の悪さは逆に新鮮でした。こういう性格の悪いキャラを楽しめるのはフィクションの特権ですよね。現実では会いたくないですが。
そのギブの裏表のなさ、正直さを魅力と感じることもできます。実際作中ではもててます。きっと登場人物たちもそういうところが好きなのでしょう。
実在したらあまり会いたくはないですが、フィクションとして眺めている分には楽しいキャラクターでした。
誰が何を話しているのかわからない
一方、デビュー作なだけあって文章があまり上手くないです。表現にひっかかる部分がしばしば出てきます。
それと、誰が何をしゃべっているのかわからないシーンが多々ありました。話の流れは難しくないので、なんとか内容は理解できますが、結構読むのに疲れてしまいました。
ただ、デビュー作であれば今後よくなっていく可能性はあります。とりあえず、第一部の四冊は読んでみようかなと思っています。
いきなり洗練された文章を書けないのは、自分でやってて理解していますからね……。
話のシンプルさと、キャラクターの濃さがあるから読み進められますが、それがなかったらきつかっただろうなと思います。
まとめ
デビュー作として粗があるものの、結構楽しめました。
今後、読み進めていくうちに文章が上手くなっていくことを期待しています。