ブックワームのひとりごと

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実在する店を、失恋したキャラクターたちが訪ねる2ページ漫画―木丸みさき『失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編』

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失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編

 

あらすじ・概要

関西の町には、失恋した老若男女がいる。恋に破れた彼ら彼女らが失恋をきっかけに関西の実在する店を訪ね、おいしい料理に舌鼓を打ち、おしゃべりをして少し立ち直っていく。「関西ウォーカー」に掲載された「失恋」と「おいしいお店」をテーマにした連作短編漫画。

 

のんびりした雰囲気に失恋という悲しみが混じる

ゆるい漫画で、肩の力を抜いて気楽に読む分にはよかったです。軽妙な関西弁のトーク、おいしそうな料理、いい意味での関西の俗っぽい雰囲気が楽しかったです。

そしてそういうゆるい題材で、「失恋」をメインに据えてくるアイデアがよかったです。恋の悲しみを少し混ぜることで、のんびりした雰囲気にぴりっとした緊張感が混じっていました。

軽ーくすらすら読めるけれど、無色透明ではない、ほどよく心にひっかかるようなシリーズでした。

 

料理のイラストは写真の模写かなあと思うんですが、リアリティがありつつイラストらしい手描きの優しさもあっておいしそうでした。

それでいて失恋のエピソードも「ありそう」と思う現実味があるんですよね。筋トレ大好き彼氏とか、バンド仲間に彼女を取られるとか、面白いけど実際に起こりそうなことではあります。他人事なら笑ってしまうんですが渦中の人は大変だろうな、と感じてしまいます。

 

強く心を動かされるような作品ではないので、ちょっと感想を書きづらいんですが、のんびり読む分には楽しかったです。

失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編

失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編

 

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