ブックワームのひとりごと

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冷戦時代、少年が鉄の巨人と出会い、友達になる―『アイアン・ジャイアント』

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アイアン・ジャイアント(吹替版)

 

あらすじ・概要

9歳の少年ホーガースは、森の中で大きなロボットを見つける。鉄を食べるその巨人と友達になったホーガースは、そのロボットをかくまおうとする。しかし政府から捜査官がやってきて、ロボットを探し始める。ホーガースはジャンクを引き取る仕事をしている青年を巻き込み、ロボットを隠そうと画策する。

 

ベタだけど描写が丁寧で楽しめた

ストーリー自体はベッタベタな話で、伏線らしい伏線もなく、予想通りに進んでいきます。

ラストシーンも「まあそうなるよねー」と言ったところ。ロボットネタでは何回も見たオチだ……。

 

しかしアニメとして描写が大変丁寧なので、すべて予想通りでも楽しめました。冷戦時代のアメリカの、うっすらとした不穏さをベースに、ロボットと少年の交流が描かれていきます。ロボットの存在を隠すためにドタバタには笑いました。

ちょい悪な感じの兄貴分も、お笑い枠でありながら、ちゃんと主人公のことを守ってくれていてほっこりしました。かわいいよね彼。

政府から来た捜査官も、嫌な奴でありながら行動におかしみがあって憎めないところがありました。

巨大ロボアイアン・ジャイアントも大きさゆえのおっかなさががあって、人外萌えとしてはぐっときましたね。でかいものは怖い。そしてそこがいい。

 

今の感覚から見ると大分ノリが古いというか、古典的男らしさに準じた作品だなあと思うんですが、そもそも舞台設定が冷戦時代なのでそこまでストレスにならなかったです。

ちょっとレトロな世界観をしっかり演出していますしね。

 

お涙頂戴なところはあるし、ベタすぎてはらはらしないところはありましたが、気楽に見るのにはいい映画でした。