あらすじ・概要
11歳の少女、ライリーの中にはいろいろな感情がある。その感情のひとつであるヨロコビは、事故でで頭の中の司令部から遠く飛ばされてしまう。一緒に飛ばされたカナシミと一緒に、ライリーを幸せにするために司令部に戻ろうとするが……。
悲しみも必要な感情だと説く
エンターテイメントというより寓話的な話です。人の頭の中を映像化する試みが面白く、楽しめました。
根暗な人間としてはヨロコビの空元気がうっとおしく、押しつけがましく感じました。無意識にカナシミを見下しているところも。しかし、最初の段階で「これは、カナシミが再評価される話なのだろうなあ」とわかる内容でしたからいらついていても見られました。
人は、心から「悲しい」という感情を引き受けないと前に進めないことがあります。常にポジティブであることにこだわり、悲しみから目をそらしていると、逆にストレスがたまります。
「頭の中」の世界を魅力的に描き、その上で悲しみも必要な感情であることを示すストーリーは面白かったです。
ライリーのイマジナリーフレンド、ビンボンの立ち位置もよかったです。いつか忘れられていく幼い日の思い出も、自分を支えてくれるのかもしれない。そう思うと救われます。
メッセージありきの話なので、そこに好き嫌いは出そうですが、私は好きな作品です。