あらすじ・概要
イタリアで絵の勉強をしていたヤマザキマリは、そこでイタリア人男性と結婚する。彼の家族と生活することになるが、そこではいつもトラブル続きだった。息子を溺愛する義母、エンジニアでおかしな道具を作る義父、そして夫の父方、母方の祖母ふたり。個性的すぎる家族にもみくちゃにされるコミックエッセイ。
日本と全く違うイタリア文化の中で暮らす
「出る杭は打たれる」「沈黙は金」のような日本文化とは真逆の価値観ですが、ここまで図々しく明るく生きられるのはある意味うらやましくはあります。
空気を読むこと、相手のことを考えることを肯定される日本文化の中で育ってきた著者は、当然イタリアの義母と衝突します。その衝突すらコミカルに描かれていて笑ってしまいます。
面白かったのはイタリア家族を引き連れて日本旅行に行った回です。きちんと予定を立てたにも関わらずそれを無視して活動するイタリアの家族たち。それに振り回される著者。
そしてそんなパワフルなイタリア家族でも、京都の夏の熱さには勝てないのに笑ってしまいました。これを読んだ人たちは、京都も含め、関西には夏に来ないでくださいね! バカ暑いから。
しかし普通の日本女性であればイタリア家族のパワフルさに負けてしまいそうなので、著者のような根がたくましい女性が結婚してよかったのかもしれません。
最後には著者夫婦はイタリア家族の元を離れ、ポルトガルに移ります。嵐のようなコミックエッセイが終わると思ったら、もう一段オチが用意されていてそれにも笑いました。