ブックワームのひとりごと

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『うみねこのなく頃に~Stage of Golden Wictch~』感想

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↓配信URL

9月7日~9月10舞台「うみねこのなく頃に~Stage of the golden Witch~Ep.2」上演! - YouTube

 

あらすじ・概要

大富豪の右代宮家一同は、家族会議のために当主のいる島へ集まっていた。当主の金蔵は死が近づいているため、四きょうだいは遺産をめぐって不穏な空気になる。大人たちに連れてこられた孫世代もそれと無関係ではいられなかった。そんな中、屋敷で殺人事件が起こる。

 

舞台でメディアミックスをやる意義を感じる作品

私は、うみねこはコミカライズとインターネットで流れてきたネタバレ情報だけを知っているという、完全なにわかですが、それでも楽しめる内容でした。

 

舞台セットは、真ん中に回転床があって、ときどき大道具として扉やカーテンやベットが出てくるというものです。この回転床の使い方がとてもよかったです。

主要キャラクターが18人と人数が多いと、どうしても舞台上で表情が見えないキャラクターが出てきます。向かい合う構図だと特にキャラクターの顔を見ることが困難になります。床を回転させることで、キャラクターが向かい合って話すシーンも顔が見えるのがよかったです。

生身の人間が演じないとできない演出も多いです。「知っている作品を、違うアプローチで見せる」というのはメディアミックスの良さですね。

 

右代宮家はドロドロしてはいるのですが、「親に認められたい」「家族として尊重してほしい」という思いがキャラクターそれぞれにあります。それはとても共感できます。

親世代も、子どもから見ると頼りなくわがままに見えるかもしれませんが、強い葛藤の中あがいていることがよくわかります。

一見「豹変」しているように見えても、深くキャラクターのことを知るうちに、その姿も本人の多面性のひとつであることがわかります。

 

ただ、うみねこについて全く知らない人がこの演劇を見ると、展開が唐突に思うかもしれません。「クローズドサークルを繰り返す作品」ということは頭に入れてから見ることをおすすめします。