あらすじ・概要
度重なる気候変動によって、子どもを持つことをためらう女性たちがいる。子どもを持たない決断をした人、子どもを持つ決断をした人。複数の価値観を紹介しながら、混迷の時代に女性たちが出産を選ぶことの重さを問う。
子どもを産む恐怖の中に暮らす若者たち
このブログは高度な科学の問題を積極的には取り上げません。単純に私の専門ではないからです。素人が下手に調べてまとめるとプロの仕事を邪魔することにもなると思っています。
しかしこのドキュメンタリーは取り上げることにしました。気候変動という問題ではなくても、「自分は子どもを持つべきか?」と悩んでいる人は多いと思ったからです。
気候変動により子どもを産まない決断をした女性は、この時代に子どもを産む野が恐ろしいと言います。両親も孫が生まれることを望んでいますが、どうしても不安の方が勝ってしまう。また、気候変動について無関心な政府も批判します。
また、この状況だからこそ子どもを産む決断をした女性もいます。先住民の女性は、先進国の人たちの侵略の過去を踏まえて、子どもを産むことが抵抗だと考えます。自分たちの民族が地図上から消えてしまうのは、侵略者に屈することだと。
主となるテーマは環境問題ですが、これはジェンダーの問題であるとも感じます。「子どもを産むことが怖い」というのは子どもっぽい、世間知らずな考えだと思われてしまうこともあります。しかし、ネガティブな情報にさらされると誰だって恐ろしくなります。そして、女性がその恐怖を乗り越えてまで子どもを産むべきなのでしょうか。生まれて来た子どもに責任を持つのが怖い、と感じるのはおかしな思想ではないと思います。
とはいえこれを見ていると、おそらく欧米のニュースやドキュメンタリーがめちゃくちゃ不安を煽る内容なのだろうな……という気がしてきます。
確かに気候変動は重要な問題ではありますが、個人でその責任を負うことはできません。不安になったところで気温が下がるわけでもなし、ポジティブな気持ちのまま気候変動についての運動をした方が精神衛生にいいと思います。
社会的な活動をしていても、24時間365日そのことについて考える必要はありません。人間は生活をしなければならないので。