あらすじ・概要
首都東京を壊滅させた関東大震災から100年。NHKは当時の映像を鮮明化、カラー化し、関東大震災発生から三日間のできごとに迫る。地震、火災、群衆事故、そして流言や虐殺。地震学者の意見も交えながら、震災の教訓を学ぶドキュメンタリー。
火災以外で関東大震災で亡くなった人々
関東大震災では火災による死者が多かったというのは知ってしましたが、それ以外による死者の話が恐ろしくも興味深かったです。
日本の建物の多くが木と紙でできていた時代の上、当時の東京には台風が接近しており、強風が吹いていました。
火はものすごい速度で東京の住宅地を覆い、逃げ遅れた人々は火に飲まれました。
火に追われた人々が水上の橋に逃げ、群衆事故で多くの人が亡くなったというのもかなりつらい話です。
水の上だから火を逃れられるだろうと多くの人が橋を目指し、群衆に押し潰されたり川に落ちたりしてしまいました。
当時と今の人口密度を考えると、混乱による群衆事故は今の方が起こりやすいのではないかと思い、怖いです。
また、朝鮮人を中心に流言やデマによって多くの人が亡くなり、軍人や警察もそれに荷担したというのは恐ろしかったです。
虐殺があったことは、隠された歴史でもなんでもなく、当時の史料にきちんと残されています。
それを思うと虐殺のことをうやむやにしようとする人はひどいですね。
そこまでリアルではないものの死体も出ますし、見ていて楽しいドキュメンタリーではないですが、その分心に余裕のある人には見てほしいドキュメンタリーでした。