あらすじ・概要
海賊に憧れる青年ルフィは、海賊王の残した財宝、ワンピースを探して旅に出る。剣士のゾロ、航海士でスリのナミと出会い、さらにその土地を牛耳る権力者を倒していく。仲間を増やしてグランドラインを目指そうとするも、ナミには秘密があった。
実写なので実写でしかできないことをやるのは正解だよね
ワンピース自体は大分前に原作を途中まで読んだきりなんですが、それでも面白かったです。
アクションドラマですが、個人的に印象的だったのは人間ドラマとしての側面です。人と人の関係性が全体的に大人びていて、心に染み入るような生々しさがあります。
ナミとゾロがお酒を酌み交わしながらお互いを知っていくところや、ウソップとカヤがお互い好意を抱きながらも別れを選ぶところが、すごく大人っぽいんですよね。これはなかなか漫画やアニメでは出せない真実味だと思いました。
そもそも漫画のキャラクターを三次元の俳優が演じることに無理があります。そこを割りきって、人間の俳優しか出せない心理描写を強調することにしたのは慧眼だったと思います。
主人公であるルフィの描き方も、単なる愚かなキャラクターでないところがよかったです。空気は読めないし、無神経なことも言います。しかし他人が本音を語るとき、ルフィは全力で耳を傾けます。変わり者ですが、周囲に慕われるのは納得できます。
言葉の大切さについて、考えさせられるキャラクターでした。
唯一文句をつけるなら、画面が暗すぎて何をやっているかわからないシーンが多いところでしょうか。夜のシーンは仕方ないとして、昼間の屋内でも暗いです。電灯がない世界を表現しているのでしょうが、ここまで暗くする必要はなかった気がします。
間接照明の国の人が作った映像だなあ、と思います。