あらすじ・概要
おもちゃ会社に勤めるかさねは、ある日同僚の昴のおしりを触ってしまう。ぞして、彼が女装趣味であることを知ってしまう。昴の女装がかわいいと思ったかさねは、昴と交流を重ねていく。自分の趣味にコンプレックスがあった昴も、天真爛漫で優しいかさねに惹かれていく。
高身長男性が女装へのコンプレックスを乗り越えていく
女装をするのは高身長、三白眼の男性。中性的とは程遠いです。
もともとかわいいものが好きだった昴は、かわいいものを身に着けたいと思い、その流れで女装に目覚めます。
女装をするといえども中身は異性愛者の男性、そして作品の途中で女性と付き合うようになります。
男性が男性として異性装をする上での悩みが面白かったです。気持ち悪いと思われないかという不安と、それでも自分の理想とするファッションで街を歩きたいという欲求。普通と普通じゃないという境界線の間で揺れ動く心が面白かったです。
昴は男性の異性愛者ではありますが、作中には同性愛者の女装男性も出てきます。男性が好きであることと、女装が趣味であることを紐づけるべきなのか、そうするべきではないのか。あるがままを受け入れたいのに、塩梅が難しい。私は悩みながら読んでいました。
一方で、かさねは昴とは違う境遇で悩んでいます。お付き合いが進み、「性的なこと」を考える段階になって、かさねはそういう行為に抵抗を覚えます。しかし、昴が望むなら、してあげたいとも思っています。
恋愛としては進展したい、相手がそういうことをしたいなら尊重したい。でも自分は抵抗があると悩むかさねがいじらしく、かわいかったです。
なかなか解決しない問題を、あえて扱うのがよかったです。
普段恋愛漫画で扱われないようなテーマをしっかり扱いつつ、