ブックワームのひとりごと

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『OZ オズ』樹なつみ 花とゆめコミックス 感想 とこではいどこかを目指すSF

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あらすじ・概要

傭兵のムトーは、少女博士であるフェリシアと謎のアンドロイドとで、と科学の理想郷である「OZ(オズ)」を目指すこととなる。世界は核戦争で崩壊しており、旅は苦難の連続だった。やがてムトーはOZの本当の姿を知る。

 

 

傭兵と少女博士が理想郷を目指す

いろいろな要素が絡まってできた作品ですが、まとめ方が上手かったです。

アンドロイドの自我の目覚め、核戦争後の世界、ミリタリー要素、ラブロマンスと盛りだくさんです。しかし冗長にならず、サクッと終わったのがよかったです。

 

各軍隊と傭兵たちの関係や、終末世界での宗教の扱いなど、世界観も濃い内容でした。

こういうギリギリの生活をしている中で、宗教によりどころを求めるのは逆に現実味があります。理屈だけでは己のモラルを保てないでしょうね。

 

人間関係(アンドロイド含む)はだいぶドロドロしていますが、これはこれで面白かったです。私はネイトとバイオロイドの話が好き。女性体でありながら自分が女性であるという実感の乏しいアンドロイド、いいですね。

他にも姉と妹間で修羅場が発生していてかなりどろどろしていましたね。最終的になんとかなってよかったけれども。

 

悪役は結構わかりやすい性格でしたが、このくらいがすっきり終わることができていいのかもしれません」。